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                      Vol.5

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12月 25日 
メリークリスマス !
昨夜はまさしが眠ってから、隠していたサンタさんのプレゼントをまさしの部屋に置いておいた。23日の夜から急に熱が出ていたので、この日の夜は一緒に寝ることにした。一晩中手を握ったりして、明け方にはすっかり下がった。クリスマスの朝に間に合って良かった。夜明け前、一度トイレに起きた時に自分の部屋に入ろうとしたのを、「サンタさんはまだ来てないかもしれないから、まだ入らないほうがいいよ。」と引きとめてセーフ。まさしも待ちきれず早く見たかったみたい。(笑)
 そして、朝になり起きてから急いで部屋に行き、プレゼントを見つけて「おかあさん、あったよ〜!」と言いながら、うれしそうに見せに来た。開けて見てサンタさんにお願いしていたものとわかって大喜び! この時は私までワクワクしてくる。私からの小さなプレゼントも一緒に買ったので、バレないように包みもちゃんと替えていた。それも全てこの瞬間のためなのだ。
 今年も何とかうまくいったぞ! 来年もまた楽しみだな♪
12月 24日 
まさしが首を長~くして待っていたクリスマスがやって来た。毎年、誕生日と一緒にとても楽しみにしている。去年は帰国したばかりで、クリスマスどころではなかったから今年は特にね。
 カナダでは、郵便局のサービスでサンタさんに手紙が出せるようになっていて、ちゃんとサンタさんのサイン入りの返事が返ってくる。そして毎年、サンタのパレードもあった。警察や消防署に地元の企業達がチャリティーとして一緒にパレードし、一番最後に、「HO~,HO HO!」と声高らかにサンタさんが登場する。氷点下の中、そのためにみんな通りで立って待っているのだ。
 まさしは、まだサンタさんが本当にいると信じている。今でも良く憶えているのが4歳のクリスマス。寝ている間にプレゼントをテーブルの上に用意しておいた。起きてすぐそれに気づいた彼は、大きな声で「サンタさん、ありがとう〜!」と何度も繰り返しながら、包みを開けていた。親バカな私たちは、それをしっかりビデオにおさめた。それからも毎年、クリスマスの声が聞こえ始めると、サンタさんにお願いするプレゼントをいつも考えて、空に向かってお願いしている。周りの友達から、サンタさんは本当はいないと聞かされる度に、私に確かめに来る。私はその度に、サンタさんはちゃんといるよ、って話している。これはウソをついているわけではなくて、サンタさんは実際は誰であろうが、子供達にプレゼントと一緒に愛と夢を届けてくれるのなら、それはサンタさんに違いないと思っているから。
 今年も例によって、プレゼントをお願いして、イヴの夜が明けるのを待っている。私も毎年彼が起きて、最初にプレゼントを見つけた時の顔を見るのが楽しみ♪ それだから、クリスマスはワクワクするのだ。今年はどんな顔を見せてくれるかな・・・。
12月 18日 
まさしは今日、クラスの子のお誕生会に呼ばれて行った。ちょうど私たちも、1月のまさしのバースディパーティーの招待状を用意しているところだった。
 カナダでも子供たちにとって、バースディパーティーは大きな楽しみのひとつ。その頃、まさしの友達は12月・1月に特に集中していて、毎週のように続いていて大忙しの時もあった。まずは、パーティーの招待カードをみんなに渡すことから始まる。そのためのカードも市販されていて、何日までに返事をくれるようにと書かれている。私たちはいつも家でしていたけれど、中にはプレイランドや夏ならビーチでする人たちもいた。
 当日は、玄関や庭の木にバルーンを飾っておく。すると誰が見ても、今日は誰かのバースディだとわかる。私たちの場合は、地下のベースメントを遊び場にして、そこに小さなカウンターがあったので、ドリンクバー風にセッティングしてサービスしていた。最後にしたパーティーの時は、パパがお店からチョコホットのマシーンを持ってきて、中にマシュマロを浮かべて出したら、子供たちは大喜びだった。家の中はにぎやかで、上へ下へとみんな大騒ぎ。ケーキはいつも手作りにしていた。私が生地を焼いて、デコレーションは3人でする。毎年どんな風に出来るかは、最後までわからなかった。(笑) 今までで一番評判が良かったのは、まわりをウエハースで飾り、トップにオレオのチョコクッキーとM&Mのチョコをのせたものだった。ケーキを出したあとのメインイベントは、みんなお待ちかねのプレゼントをオープンする時。子供たちはみんな口を揃えて、「ボクのから開けて〜。」とせがむ。そのプレゼントも負担にかからない程度のもので、大体相場も決まっているから、招待するほうもされるほうも安心だった。そして、全部開け終わったら、みんなでそのオモチャで一緒に遊ぶのが楽しみなのだ。早速その日のうちに、オモチャを借りて帰る子もいる。まさしは全然平気で、いつも喜んで貸している。帰る時には、飾ってあったバルーンとルートバッグをひとりひとりに渡す。ルートバッグは、パーティーバッグとも呼ばれていて、中には”来てくれてありがとう”の意味を込めて、小さなおみやげを入れている。何が入っているかは開けてからのお楽しみ! そのルートバッグも専用のかわいい袋が売られているので、今回はパパに頼んで、そのバッグと中に入れるものを適当に送ってもらっている。去年の8才のパーティーは早めにサヨナラパーティーと一緒にした。その時に友達の一人がスリープオーバーすることになっていて、それを聞いた別の二人がボクたちもしたい!と言って、帰ってすぐに用意してきて、夜中まで大騒ぎの最後の思い出にふさわしい日となった。
 日本では初めてのバースディパーティーになる。まさしに誰を呼びたいのか聞くと、次々と名前があがり、クラスの男の子の大半になってしまった。すると、クラスで残るのは何人かになってしまうので、それだったらみんな誘ってみたら、と言うことになった。冬休みだから、中には来れない子もいるだろうから。今住んでいるところは狭くて、今までと同じようにはいかないけれど、まあ何とかなるでしょう。v(^-^)v  まさしは今からとても楽しみにしている。 
 月曜日には、手作りの招待カードを持って行かせよう。
12月 14日 
今日は用事があって、学校の事務室に行って来た。
用事が終わって出ようとしたら、ちょうど担任の先生が入ってきた。私の顔を見るなり、「今日まさしくん、さか上がりが出来たんですよ!」と、話してくれた。春頃から、体育で鉄棒が始まり、さか上がりをしていた。その時に何人かすでに出来る子供もいたらしい。それで先生から、休みの時にでも一緒に見て、練習させてほしいと言われていた。たまたま野球の見学に行ったときに鉄棒があったので、一応コツとかは教えてみたけれど、どうも思いきりがないのと要領がつかめないようだった。そういえばカナダの近くの公園や学校には、鉄棒はなかった。無理にやらせようとすればするほど、プレッシャーを感じて余計に出来ないようにも見えたし、本人もその気がないようなので、そこでやめた。
 私は以前父から聞いた話を思い出した。私自身は全然記憶にないのだけれど、ちょうどまさしと同じ頃、やはり学校でさか上がりがあったのだろう。その時に私は、見られるのが恥ずかしくて、みんなが帰っていなくなってから、公園の鉄棒で出来るまで一人で練習していたそうだ。日が暮れても帰ってこないので、父が心配して捜しに来たらしい。手にマメを作っても出来るまで帰ろうとしない私を見て、”この子は、根性があるなあ”と思ったと言っていた。当の私は、そんなことは全く憶えてなくて、さか上がりが得意で好きだったことしか記憶にないのだけれど・・・。(^^;
 まさしは、どうもスロースターターなようだ。それは必然的にそういう状況にいつも置かれていたということもあるけれど、性格もそうみたい。漢字にしても、2年遅れたところから入ったし、英語にしてもそうだった。スイミングもみんなよりかなり遅れて始めた。最初は、大変だったと思うけど、一度興味を持ったら後は何とか追いついて来ていた。鉄棒も先生は、私がついて一緒に練習したと思ったらしい。後で本人に聞いたら、急に出来たと言った。最初に一番低いのからして、最後には一番高いのも出来たらしい。それは体育の得意な○○くんもまだ出来ないんだよって、うれしそうに話していた。そういえば、ドッチボールも同じことがあった。これも前に先生から、まだ慣れてないみたいだから、お母さんも一緒に遊んであげてくださいと言われた。実は私自身、当てたり当てられたりというのが苦手だったから、きっとまさしも同じかもしれないと思って、それもそのままにしていた。それがここ最近になって、ボールがどんどん受けれるようになり、今日は一番強い子のボールを取った、今日は○○くんのボールも取ったといって、毎日のように話していた。きっと、そうやっていろんな意味で自信がついてきたから、鉄棒も出来るようになったのかなと思う。私も余計に手や口を出さなくて良かった。信頼して、だまって見守ってあげることが必要な時もある。自分の力でやれたということは、大きな自信になり、それは他の全てのことにも繋がる。その子にはその子のペースというものがあるから、親が他の子供たちと較べて判断しないほうが良いと思う。これは、大人の世界にも当てはまる。本当に助けが必要な時には手を貸し、大事なところは本人に任せて、自分の力でやり通せることを祈って見守ってあげる。そうしないといつまでたっても、その人が成長することはできない。
 今日もカバンを置くと、すぐに遊びに行った。寒さも何のその、今年の冬もパワー全開のまさしです!