Diary 




                          VOL.67

特別編   Part 7               
 お隣のYさんが、毎晩夜が眠れないという。(入院している人たちの多くが睡眠障害で、薬を飲んでいた) それで、私が食事の摂り方を変えて眠れるようになったことを話してみると、お向かいのKさんと「それは良いことを聞いた。早速、お昼からやってみよう!」 まあ、何てノリの良い人たち。(^^) この素直さと前向きな姿勢が、大事なのよね。
そして、その夜。10時の消灯の前に、すでにお隣からは気持ちの良さそうな寝息が聞こえてきた。あら〜、いい感じ。翌日になって、昨日はいつのまにか眠っていて、朝5時にスキっと目が覚めたという。お〜、パチパチ。良かったですね〜。Yさんは、その日から毎晩眠れるようになり、ピッタリ夜明け前に目覚めるようになっていた。私もそうだった。10時になるのを待てないくらいに眠くなり、途中でトイレに起きても、戻るとまた眠りに入り、朝は4時台に目が覚めて、あの長い夜から解放されていたのだ。何て理想的なのかしら。眠っている間に、細胞の入れ替えがと修復が行われているから、どれだけ良い睡眠が取れているかも回復のポイントになる。それも10時から2時のピーク時は特にね。

 一方、私はこの日の夕方、自分で車イスに乗る許可が降りた。先生はまだOKしてなかったが(まだ早い時期だったから)、私の元気な状態を見ていた看護師さんが先生に話してくれて、まずトイレまでは良いとの許可が降りたのだ。やったね〜!

 Kさんも、次の日から身体が軽くなり、快調だという。「これからも続けて、家族にも教えてあげよう。」とのこと。良かった、良かった。(^^) 私も効果があることを再確認して、浮かんだ人たちにメールを送って教えてあげた。良いことは、すぐに教えてあげて分かち合う。実際にどうするかは、その人にお任せ。後は、その人次第なのだから。

 そのわずか数日後に、二人はお部屋移動になり、しばらくして元気に退院することになった。その入れ代わりに、痛みを抱えて手術を迎えたMさんがお隣に入って来た。

 台風が過ぎ去った後、朝カーテンを開けると、ベッドの上に虹色の光がキラキラ入ってきた。あら〜っ素敵。太陽の光が、窓の前のテーブルの上に並べていたSPの水に反射して、虹色に光っているのだ。この病室に来て、久しぶりに太陽の光を受け取っていた。うれしい〜♪ 明るい太陽の光が、この先の希望と未来の光を与えてくれているようだった。
 今まで当たり前だったことが、そうでなくなった時に本当の価値が見えてくる。有り難いと、心の底から思えるようになってくる・・・。私は、ここで多くのことに気付き、学んでいた。

 最後の細い管も外せた! お腹への薬の注入も終わった。これで、また自由になれた! ただ最後に入れた薬がオーバーワークしてしまった。中はきれいになっていたので、薬の入るところがなくなり、外に出ようとして、きれいに塞がっていた傷口が裂けてしまったのだ。(だから早く止めて欲しかったのに〜。)治療もやり過ぎは禁物ってことですね。はあ〜っ。
動くと痛みを伴ったので、ガーゼの隙間からSPのスプレーをシュッシュッしていた。それで何とか落ち着いた。でも今度から、この傷口に消毒・洗浄することになった。(イソジンが沁みるのよ〜) それもSPですれば早く良くなるのにと思いつつ、それはそれで受け入れながら、SPを使って自分でケアしていた。(^^)
 それ以外は良好で、手術後は一度も熱を出すこともなく、回復力が素晴らしいと言われていた。週明けからは、足も少しずつ動かして良いことになった。待ってました〜!!

8月23日
 今日から、病院のパジャマから卒業して着替えることにした。それだけで、気分も変わる。
リハビリの先生が来るのが、待ち遠しかった。私は、この間もベッドの上で足首や指を念入りに回したり、足の裏をリフレでマッサージして、自分で準備していた。若い女性の先生だった。どれだけ筋肉が落ちているか、足の状態を診てくれた。そして簡単な3つの足の体操を教えてくれた。K先生からは、まだ体重をかけることが許可されていないので、ベッドの上で動かすことから始めるよう指示されていた。足首の曲げ伸ばしと、出来るだけ膝を伸ばして上に上げる方法。まずは膝が伸びないと、立って歩く練習も出来ないから、今は頑張って出来るだけ伸ばすことが必要だった。リハの先生に今の状態で、いつ頃歩けるようになるのか聞いてみた。9月にペルーに行くことを話すと、お目目をパチクリ。「今日、何日?」と日付を確認して、苦笑しながら「う〜ん・・・頑張ったら松葉杖で行けるかな・・・!?」 自分でも、それが無謀なのはわかっていた。でも、入院中もずっとペルーのサインが続いていた。(みほちゃんと、ツアーの話題でメールのやり取りをしている時に、兄から虹の写真が送られたこともあった。) 呼んでくれているのは明らかだった。だったら行けるはず。例えどんな状態でも・・・。それを信じるしかなかった。
 実際に動かしてみて、現実も良くわかった。動かなくなって40日ぐらい経っているので、足の筋肉はすっかり衰えている。はあ〜っ。いや、ため息を付いている場合ではない。ここからが、私の気力とパワーの見せどころだ〜。v(^^)v

その日から時間を決めて、セルフヒーリングも始めた。それまで傷口に手を当てることはしていたが、全身をするのは本当に久しぶりだった。クラウンにしばらく置いただけで、身体のあちこちが反応していた。背中から当てているときは、内臓が動いているのがわかった。(この日は、特に腎臓のあたり) 一つ一つのチャクラにも当てて行くと、ぐんぐん新しいエネルギーが入ってくるのが感じられた。その感覚も、以前とは違う。何か深いところから目覚めている、新しい何かが覚醒してきているように思えた。最後にルートの仙骨のところに両手を重ね、サードの3つ目のシンボルを何度かかけると、全身がカァ〜っと熱くなってきて、その後もしばらく汗ばむほどだった。(このシンボルは、クンダリーニを活性化させるもので、私のお気に入りです♪) これなら行ける。不可能なことも可能になる。そう思えてきた。

 毎週月曜には総回診があり、 部長先生を中心に、ズラリと先生方がやってくる。(白い巨塔みた〜い♪) その時に、それぞれのベッドの上に、大きなファイルが置かれていた。待っている間、パラパラと捲って見ていた。(患者さんに見せるものではないんだけど・・・^^;) 検査の結果や、日々の状態が詳しく書かれていた。すると、その中にドキっとすることが・・・。
 「いつ死んでもおかしくない。このままだと死にます。・・・」 手術を承諾する前の数日は、このような言葉が毎日書かれていた。血液が三分の一しかなく、凝固反応も出て、炎症も普通の人の11倍。いつどうなってもおかしくない状態だったようだ。先生からも、その時には聞かされていたが、自分では意識がはっきりしていて、車イスでも動けていたので実感がなかった。でも実際には、その方が不思議だったのかも。やっぱり気力とエネルギーだけで、動いていたのかしら。人間が持っている力って、底知れないものがあるのね〜と、改めて感心。(他人事みたいだけど・・・^^) 生かされていることを、身を持って実感させられた。
 家族を呼んでくださいと言われたときに、父に知らせなくて正解だったと思った。症状を聞かされた時、兄は信じてくれていたが、同じ事を父に伝えられていたら・・・。親であれば誰でも、自分より先に我が子が逝ってしまうなんて、考えたくもないだろうから。

 夕方のこと。5号室のTさんが部屋に入って来て、「虹が出てるよ。」 えっ、ほんと〜!? 窓から身を乗り出して見た。ほんとだ、くっきりと大きな虹がかかっている! それも良く見たら、ダブルレインボーになってる!!
 そう言えば、この日は一日中おもしろい空模様だった。朝は青空が広がっていたのに、午後には強い雨がザーザー降り始め、雷がゴロゴロ・ピカピカ光っていた。一度上がったあとに、またしばらくして雷と雨。ちょうど教えてもらった足の体操をしている時だったので、激励してくれているんだと感じていた。
「大丈夫だから心配しないで。宇宙を信じて!」 その後で、虹が現れた。それもちゃんと気付かせてくれる。(わざわざ、二つ隣の部屋まで知らせに来てくれるのだから。) 今日から、新たな一歩を踏み出すことへの祝福だった。お向かいのベッドのゆうちゃんと携帯カメラで、写真に収めた。ゆうちゃんと隣のMさんは、明日が手術日だった。「虹は幸運のサインだから、きっとうまく行くよ!」 と教えてあげたら喜んでいた。(手術は、もちろん大成功!)
私は急いで柾至にメールを送り、みほちゃんが浮かんだので、間に合わないかも知れないけれど送ってみた。すると、ちょうど電車に乗っていたみたいで、しっかり見れたようだった。虹の光の同胞団たちも、激励してくれている。大丈夫、ちゃんと行けるからって。
 まだ続きがあった。夜になって、Michiyoさんが薦めてくれた本の続きを読んでいたら、その中にも虹が現われていた。その話の中で、「虹は奇跡を起こし、あなたの望みが叶うことを伝えてくれる。」と書かれていた。 本当にありがとうございます。感謝の気持ちで、胸が一杯になった。
朝から、大忙しで動いてくれていた龍神さまにも感謝です☆

 メッセージというのは、様々な形で伝えられる。
図書の貸し出しで、「陰陽師」の10巻を見つけて読んでいた。そこには、今の私に響くことが次々に書かれていた。

安部清明の言葉から抜粋して・・・

 「体内に潜在していて、通常は眠っている霊的な力(クンダリーニ)には、火と水の二種があり、二つがバランスよく上らせる。それによって、人智を超えた力を受け取るに耐えられる肉体が、でき上がっていく。・・・」 (クンダリーニを、蛇の管と注釈していた)

 「龍は天と地をつなげ、人の中の天と地もつなぐ。・・・」
 「龍は、正に天と地を自在に行き来する。時空間も次元間も・・・。龍は次元を縦に見る目を持っているので、彼らから我々は丸見え。何も隠すことは出来ない。開いた人間は、各々の色をもって宝珠のように輝いている。光り輝く宝珠以外のところに、龍は降りてゆかない・・・。」

 「雷は、死と破壊をまねきもするが、雷光によって不浄は打ち砕かれ清められる。大地に深く突きさされば、新しい生命を産み出す。・・・」

 (最初は抵抗していた清明が、龍に身を明渡すことになり、龍が彼のクンダリーニの中を通り抜けた。それによって清明は、地球の核と彼の魂が深く強く結び付いていた。)
 「脈動が、おれの身を貫き、己の足で大地の上に深く根ざして立つ喜びと、身体の存在の力強さを、今おれは強烈に感じている。・・・血の縁も魂の縁も、天地すべてが、この事態に満足し、祝福している・・・。おれは、さらに大きく強くなるだろう。しかし、これでは結びつきが強すぎて、肉体を捨てることもままならぬ。またしても強引な手を使ってくれたものだ・・・。」

 特に最後の清明の言葉は、今の私の心境に近かった。この世を去ることは、光の世界に帰ることでもあるので、それに対しての執着はなかった。でも数年前のリーディングで伝えられたように、今はまだやることがあるので、その責任を果たさないと、私の魂は悔やむことになると思うし、簡単には帰らせてはもらえないことも体験。(笑)
最後に素直になった清明は、こう言っている。 「そうだ・・・地球に生まれたことを私は誇りに思っている。・・・」 私も今、心からそう思える。自分で望んで来ていた。今回のプロセスは、そのことを思い出させてくれた。人間って素晴らしい。こうして生きていることだけで素晴らしい。だったら、生かされていることに感謝して、毎日を、この瞬間瞬間を精一杯生きてみようと・・・。

 他には、「月の子」も途中まで読んでいた。これは、地球から月に移り住んでいた人魚たちが、再び地球に戻ろうとする。でも地球の未来は・・・というお話。
 「愛がゆく」では、未来から時空を超えて、滅んでしまう地球を一人の少年が救いにくるというストーリー。その中で、未来人から命を操作された人間が、普通ならすぐに死に至っているところを、気力と精神力だけで生き延びるというエピソードもあった。
 そして、Michiyoさんからのメールで、「彼方から」(ひかわきょうこ)という本が感動するよとあったので、内容を確認する前に、柾至に頼んで即日レンタルで借りてきてもらった。(ちゃんと全巻揃ってた。考える前に即行動!) これには光の世界と闇の世界のことが描かれていて、最後はベッドの上で感動してウルウル泣きながら読んでいた。(お薦めです。機会あれば是非どうぞ。)
 「光の世界は、全てをささえる 優しい波動。この世の全てが奥底で、一つになっ
ている世界・・・。」
 こうして偶然手にして読んでいたコミックからも、気付かされたことはたくさん。どんなものからでも、学んで気付くことが出来るようになっています。後は、どれだけ心を開いて、何に意識を向けているかですね。