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聖なる旅


白神・十和田 編


            
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2005.11.3〜11.5
                          

 11月 4日
 目が覚めて、窓のカーテンを開けると、わ〜!! 正面には、何と岩手山がくっきり。到着した時は暗かったので、全然気付かなかった。朝焼けに染まった空に、周囲はゴールデンカラー。すご〜い! 昨日、ゴールドのスカーフに目が留まったのも納得。(今朝の風景にピッタリマッチング♪) お部屋の大きな窓に映る光景は、一枚の絵のよう。それも、反対側の部屋だったら、見える景色が全然違っていたはず。(洞爺湖の時と、全く同じパターン) ホテルの外壁はレモンイエローで一際目立っていた。すぐ横にロープウエイ乗り場があり、高原の真ん中に位置しているところも、キロロのホテルと似ていた。 凄いところに泊まっていたのね。 朝から興奮して、盛り上がる私たちなのでした。(笑)


 岩手山を眺めながらの朝食。ビュッフェになっていて、またまた豪華。(私はお粥にとろろ、梅干&漬物をタップリが特にお気に入り) ゆっくり楽しんでいたら、かなり時間が経っていた。(ははは) 
 白神へと向かう山沿いの道も、紅葉真っ盛りで、私たちの目を楽しませてくれた。津軽のアップルロードには、日本一というリンゴ畑が広がっていた。しばらくして姿を見せたのは、岩木山。岩木山は、北海道に向かう飛行機の中から見えていた山。富士山そっくりのきれいな形で、白神山地に隣接してたから、すぐにわかった。奥の日光東照宮とも呼ばれる岩木山神社の御神体でもあり、津軽平野に浮かんで見えるという。あいにく頂上には雲がかかっていて、写真には残せなかったが、どんどん近づきながら走っていた。



 出発して2時間ほどで、白神に到着。ここで2つのグル−プに分かれた。ブナ林のみのコースと、ブナ林から暗門の滝まで散策するコース。もちろん私たちは後者です。(やる気満々。^^) 専門のガイドさんの案内で出発。登り口では、巨石パークのガンダロフを一回り小さくした杖を見つけた。形もまたそっくり。(ガンダロフ2と命名。^^) またお供してくれるのね。よろしく〜♪

 白神山地は、1993年に世界遺産に指定されて以来、多くの人たちが訪れるようになっていた。私たちが散策出来るのは、保護林の中。スポンジのように水を蓄え、フカフカの絨毯になっている腐葉土の上を歩いていく。桂の木からは、甘い香りが森の中に漂っていた。


 9000万年前に出来た花崗岩の基盤に、2,000万年前〜1,200万年前頃の堆積岩と、それを貫く地下の深いところからマグマが上昇してできる岩で構成され、縄文時代の8000〜9000年前に成立した、原生的な天然ブナ林が世界最大級の規模で分布されている。ブナの木は、1本に8トンの水を蓄え、ブナの実はクマたちの脂肪を蓄える大切な栄養源になっているそうだ。高さに対して、ブナの根は浅い。だから単独では生きられない。回りに木がないところには、ブナの巨木は立たないという。私たち人間の世界と同じだと思った。お互いが与え合いながら、共存共栄する生き方、それが自然の生き方なのですね。

 出発時には晴れていた空が曇に覆われ、雨がポツポツ落ち始めた。落ち葉で滑りやすくなっているので、ゆっくり歩く。ここでも、ガンダロフ2が役に立ってくれた。(^^) その雨のおかげで、森の中がイキイキとし始めた。さらに色鮮やかになっている。(ゴールデンカラー!) 空気は、さらにクリアになり、清々しくて気持ちいい〜。 ガイドさんの丁寧な説明を聞きながら、雨の散策を楽しんでいた。


 その恵みの雨も、ブナ林で一番の巨木の前に来た頃には上がってきた。下ったところからは、滝に向かって川沿いを歩いていく。川に落ちないようにロープが張られ、一人ずつが通れるくらいの岩壁の道。 流れる川の水が透き通って、何てきれ〜い♪ この頃には、再び太陽が顔を出し始めた。太陽の光が石に反射し、水面もキラキラと光って、まるで光の世界にいるみたい。 きゃあ〜素敵〜♪ 歩きながら、心の中で歓喜していた私。(^^) やっぱりそうなのよね、そのために雨が降ってくれたのね。 大自然の最も美しい姿を、見せてくれるために・・・。 ありがとうございます☆


 そうして、川沿いを20分ぐらい歩いたところに、高さ26mの暗門第3の滝が姿を見せた。お〜っ! 天然のマイナスイオン濃度、さらに上昇! この先には、第二・第一の滝とあるが、かなり険しい道になっているそうで、ガイドさんが第一の滝に行った時には、クマさん(ツキノワグマ)の形跡が残っていたとのこと。(わ〜、いいなあ) ブナ林は動植物の宝庫で、他にもニホンカモシカやニホンザルもいるそうだ。白神のシンボルになっているのは、キツツキの一種で、赤い頭にカラスぐらいの大きなクマゲラちゃん。(マヌーのキツツキを思い出します。^^) みんな元気でね〜♪ 
 帰りは、200万年前の化石が残る岩肌を眺めながら、平坦な川沿いの道から戻った。約1時間半ぐらいの散策だったけれど、充実していて満足〜。


 ガイドさんから、白神の名前は、シーラ(岩)とカムイ(神)のアイヌ語から来ているという説を聞いた。今回来ることになったのは、北海道での連続サインからだったので、思わず唸ってしまいました。(北海道とのシンクロばっかり。^^) 白神山地のことを意識したのは、2年半ぐらい前にみほちゃんから「白神こだま酵母」の話を聞いてから。ちょうど縄文がキーワードになっていた時だった。(Diary28) 人為の影響をほとんど受けないままに守られ、たくさんの微生物が生息しているブナの原生林があると聞いて、いつかそのブナ林の中を歩いてみたいと思っていた。その場所が、STSの本社のある秋田と青森の県境に位置していることも、偶然とは思えないでいた。
 ここに来ると、縄文の時代にブナ(自然)と関わりながら、共に生活してきた当時の意識に戻れる気がした。自然の恵みの象徴でもあるブナ。入り口で、森林環境整備の寄付をすると、協力者の証として、きれにラミネートされたカードが貰える。そのカードには、ブナの巨木であるマザーツリー(樹齢400年)の写真と、裏側にブナの葉が入れてある。マザーツリーと聞くと、マヌーのセイボの木を思い出した私。 母なる木が、ここにもあるのですね。そしてもう一つ、散策中にガイドさんが見せてくれたホウの実。中に入っていた赤オレンジ色の実をみて、ワイルーラに似ていることに気付いた。ワイルーラは、古代から魔除けやシャーマンの儀式に使われていたもの。ここでも、また繋がった。セイボの木とマザーツリーに意識を合わせ、感謝の光を送った。この美しい自然を守って頂いて、ありがとうございます。 私たちも、少しでもお手伝い出来るように努力していきます☆


 出発前に、白神山地の水をペットボトルでもらっていたが、登り口にはブナ原生林の水汲み場がある。最後の仕上げとして、少しだけ頂いた。すぐ横には、観音さまの像があり、手を合わせておいた。待っていたバスのガイドさんからは、雨で自然に洗濯してもらい、出る頃にはまたきれいに乾燥してくれたと言われて、まさにその通りだったと思った。私たちの心も身体も、きれいに浄化してくれたようです。(クリスタルクリーン♪)
 アクアビレッジAMMONの売店にも、白神こだま酵母で作ったアンパンとくるみパンが売られていた。こだま酵母は、ホームベーカリーでも簡単に作れるので、1gに60億ともいわれる「ミクロなる生命」を、ほとんど毎日頂いていることになる。(ちょっとしたおやつに最適) それもHWとM−80を入れて作っているから、倍増していること間違いなし。(うふふ)
 お昼のお弁当を頂き、みんなは食べていたけれど、私たちは朝食がまだお腹に残っている気がしたので、パスするつもりでいた。それがバスに乗ってから、チラっと中を覗いてみたら、舞茸ご飯に名産で作ったおかずで、またまたおいしそう♪ ちょっと箸を付けるつもりが、きれいに完食することに。(笑) 
 
 最後に、八甲田山へと向かった。ロープウエイに乗って頂上へ。紅葉は、ほぼ終わっていたものの、火山群である八甲田山系の景色は迫力があって壮大だった。(空中散歩と呼んでいたのも頷けます。) 山の上に、大きな龍の雲が現れていた。そうか、十和田に近づいているからね。(うふふ) 


 ・・・なんて思っていたら、それまで晴れていた空が、頂上に近づいたところで雲に覆われ、周囲は一気に霧に包まれた。真っ白になって、数m先はほとんど見えない状態。風も強くなっていた。ここでは、「八甲田ゴールドライン」の遊歩道を散策することになっていた。躊躇していた人たちの先頭をきって、どんどん霧の中へ入る私たち。お馴染みになったクマザサちゃんや白いタケカンバ、高山植物に囲まれた道。風と霧の中を歩く光景は、まさに映画の八甲田山!って感じで、ワクワクして盛り上がっていた私。(笑) 玉置神社の参道を歩いていた時と似ている。(写真下左 すごいエネルギーです。) 神秘的で、いい感じ〜♪ 出発前に、八甲田山は寒さが一番厳しいので、しっかり用意しておくようにと言われ、一枚余分に着こんでいたけれど、思っていたよりも寒くない。むしろ、頭もスッキリして気持ち良い。 展望場所では、うっすらと沼が見えていた。周りの人たちは、何も見えないと言って、さっさと戻っていたけど。 この神秘的さがいいのよ〜。


 帰りのロープウエイ出発まで、暖かい売店で一息。 この山頂の雰囲気も、いいなあ〜。(山小屋に来たみたいで。^^) この時期は、通常なら0〜5度ぐらいだそうだけど、この日は7度もあった。山頂から降りてくると、また空が明るくなった。あの世界は、一体何だったのかしらって感じ。 またちょっと違う世界に入っていたようです。(^^)



 今夜のお宿は、十和田湖畔にあるホテル。日が暮れて暗くなった頃から、雨が降り出した。次第に激しくなり、到着する少し前(つまり十和田湖に入ったところ)で、空がピカッと光った。あっ、来た! 龍神さまのご挨拶みたい。(^^)
 明日の朝、秘密の計画を立てていた私たちは(笑)、食事の前に素早くお風呂を済ませておいた。夕食のメニューは、キリタンポと比内地鶏の鍋に、ほたて焼き、お刺身に、ほたてとイカのお寿司などなど・・・。結局、なんだかんだと言いながら、三食をしっかり頂いてしまいました。(ほほほ)
 さて、最後の一日。明日の朝は、どうなるかしら・・・。(うしし)