[REIKIとの出会い 第1部〜第5部]  [Maria と私]                              [Work shop]


第6部



 次の目標は、REIKIのマスターディグリーを取ることでした。
リフレの先生から、REIKIの先生のメールアドレスを頂いて、連絡を取りました。サードを受けたことを話しましたが、その先生のコースは、マスターコースの中にアドバンスとTeacherコースという分け方をしており、内容も異なっていたため、もう一度受けることになりました。

 臼井式マスターシンボルは同じなので、これについては、2回アチューメントを受けたことになります。他にも、西洋のREIKIでは必須であるTibetanマスターシンボルと、欧米ではワンランク上のREIKIであるKarunaのシンボルも含めて、計5つのシンボルを授かりました。

 また、臼井式にはないヒーリングアチューメントの方法も教わりました。これをヒーリング前にすると、エネルギーがもっとスムーズに流れやすくなります。これをマスターするには、あるエクササイズとトレーニングが必要でした。このヒーリングアチューメントを完全にマスターしないと、後で習う回路を開くためのアチューメントも出来ないからです。日本のアチューメントとは、違うテクニックでした。最初は、なかなかスムーズに行かず苦労しましたが、ここでは以前からしていたヨガが役に立ちました。


 アドバンスコースも無事終わり、残るはTeacherコース。基本は覚えたので、あとは練習です。このコースの時は、一緒に受ける予定だった人が急に都合が悪くなり、先生にマンツーマンで教えて頂けてラッキーでした。それもリラックスしやすいようにと、先生のほうが私の家まで通ってくれました。

 ここでも、またさらにシンボルを頂きました。まず4つのシンボルをアチューメントして下さり、残りについては、かなりの数になるので必要な時に自分でするようにと、先生の持っている全てのシンボルを教わりました。シンボルを一つ与えるのに追加料金を取るケースが多い中、私はとても幸運だったと思います。これで、私も他の人とREIKIを分かち合い、教えてあげることが出来る。自分の今の人生での大きな目的に一歩近づいたような気がしました。


 その時には、主人との話し合いもスムーズに進んでいました。ちょうど、リフレのコースがスタートした頃、彼は勤めていた会社を辞めて、自分でビジネスをしたいと言い出しました。それは、自分でお店を持つことでした。今までしていたシステムエンジニアの仕事とは全く違った分野です。元手もかかるし、何の収入の保証もありません。以前の私だったら当然反対していたと思います。

 自分のお店を持ってみたい、それは彼が結婚前から時々口にしていたことでした。思えば彼も、今まで家族の生活のことを考えて仕事をしていたこともあり、それが本当の自分のやり方でなかったため、思うような結果にならず悩んでいたことがありました。

 人は誰でも経験してからしか本当に学ぶことはできないと、自分の体験からわかったこともあって、一度自分の好きなようにしてみたら・・・と賛成したのです。その間、私も協力はしましたが、できるだけ口は出さないように努めました。

 そして数ヶ月間、そこからの収入はないまま、彼自らの判断でそのお店を終わらせました。彼もその間やるだけのことをやったので、そのことに対して満足し、少しも後悔はしていないようでした。そのことがひとつのきっかけとなり、私たちの家は手放さなければならなくなりました。

 不思議なことに、私は却ってほっとしたのです。その家を買うためにいろいろ苦労はあったのですが、自然とこういう形になったことで、もう仕方がないのだとあきらめることが出来たからです。
 確かに全く未練がないのかと言うと嘘になります。しいて言えば私が大事にしていたガーデンです。自分の庭を大好きなラベンダーやチューリップなどの花で一杯にして、その花で家の中を飾るのが、私の夢でした。

 それで、この4年間の間に何もなかった庭に、毎日少しずつ花を植えてガーデンを作ったのです。でも考えて見たら、一度はこうして自分の庭を持てて夢は叶えたので、もうそれで充分だなと思ったのです。その思い出として、ラベンダーや他の花びらをドライにして少し日本に持っていくことにしました。

 その時の私は、もっと別の大きな目的を見つけることが出来たので、そのためにはそれ以前のものや古いものは、気持ち良く手放したほうが良いとも思えました。それも自然とそのような状況になったので、苦しむこともなくある意味ではとても楽に出来ました。

 こうして、カナダに来て手に入れた車や家具などのほとんどは処分しました。日本へは身の回りのものだけ持っていくことにしました。その中で、ひとつ私のお気に入りの鏡がありました。それは約10年位前の独身の時に買ったもので、とても大きな鏡だったのですが、今まで引越しの度に持ってきても傷ひとつありませんでした。何人かの方にぜひ売ってほしいとも言われたのですが、思い出深いものだったので、これだけは日本に持って行こうと思っていたのです。

 でも今回はそれを送る余裕がなかったので、無理をするよりは気に入ってくれた人に大事に使ってもらったほうがいいと、手放すことにしました。すると、家から車に乗せて運び出そうとしていたら、手伝ってくれた人がつまずいて、その鏡は割れてしまったのです。
 最初は少しショックで悲しかったのですが、そのあとすぐに、この鏡にも魂があったんだなと思ったのです。物にもその使っている人のエネルギーが入ると言われます。そのことを強く感じた時でもありました。そして、それが新しい旅立ちを象徴としていたのだとわかったのです。

 今までのことをいろいろ振り返ってみました。カナダに来てからのいろいろな出来事、それは全て真の自分を見つけるために起こったことだったとわかりました。またさらに、それ以前の日本でのことや、傷つきやすかった10代の頃のこと。そのひとつひとつの出来事や、その時に出会ったひとりひとりのこと・・・。

 私たちが生まれてきて経験する全てのことには必ず何らかの意味があり、無駄なことは何ひとつないということがわかったのです。そうして、私たちは宇宙に生かされていると気づき、全てを受け入れることが出来ると、こころがどんどん楽になって、いろいろな真理が少しずつ見えてくるようでした。

 これから、次のステップに向けて学ぶべきことやそのために経験しなければいけないことがまだまだ一杯あります。でもそれを喜んで受け入れることが出来る。この先どんなことがあっても、それは全て自分のために必要なこと。

 それに私はもうひとりではない。本当に必要なときは、ちゃんと自分のハイアーセルフがガイドして守ってくれる。そのことに気づくことが出来たのは、とても幸せなことでした。本当のヒーリングとは、ただ身体や病を癒すだけではなく、癒されていく過程で宇宙との繋がりを得ることが出来、真の生き方への気づきを与えてくれるものではないかと思います。

 数ある方法がある中でREIKIやリフレクソロジーは、その中のひとつとして私に与えてくれたんだなと思いました。そして、今度はそれを自分の周りで必要としている人たちに与えていくことが、私の次の目標となりました。

 


この後のことは、DiaryまたはHealing Reportに書いていきたいと思います。(1999年)