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聖なるペルーの旅 3


〜 内なるマスターの扉を開く旅 〜



2003.9.25〜2003.10.12

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9月27日 (後編)
 私たちのベースキャンプ場は、マキサパヨックと呼ばれるところにある。オロペンドラプロジェクトが、保護地区に指定し、自然保護とエコツーリズムのために管理している地域。三日月湖のほとりにあり、原生林の大自然に囲まれている。キャンプ場には、自然を守るために、敢えてロッジを建てないで(ロッジ建設のためには森を切り開いて木材調達のために木を切り倒すことになる)、手作りの山小屋タイプの「ポサダ マキサパ」を設置し、テントでの宿泊になる。大地の上に寝転んで、床に座り、先住民と同じ目の高さで森を見る。すると、見えてくる自然も違ってくる。私は、この趣旨に共感していた。2年前に訪れたときは設備の整ったロッジで、それはそれで素敵だった。でも、テントであれば、大地と直接繋がって、全身で自然を感じることが出来る。それに、アマゾンでテント宿泊なんて、どこでも出来ることではないものね。(^^) 「森は生きている。森も私たちを見ている。問い掛けると答えてくれる。・・・」 私たちは、そのことを実際に体験して行くのだ〜。

 Tomokoさんに案内されて、まずは近くの小川で水浴び。冷たい水が気持ち良い。ここにも、赤や青のアマゾンカラーの蝶々たちが集まっていた。ランチは、ライスにチキン、ポテトにベジタブルとピクルス。飲み物は、ミネラルウオーター、シュース類にハーブティやコーヒーなどのホットドリンクも揃っている。山小屋の中は、キッチンも設備されていて、思ったよりも広く、みんなでお昼寝出来るスペースも充分にある。冷たい木の床が背中に心地良い。しばらく一休みしてから、オロペンドラプロジェクトの代表で、Tomokoさんのパートナーでもあるウォルターの案内で、森歩きに出発。
 山小屋のすぐ上には、ウォルターの親戚であるエリセイおじさんが住んでいる。元気なニワトリが駆け回る、ジャングルらしいお庭の畑には、お芋を中心にパイナップル(写真左)、アボガド、レモン、バナナなど様々な農作物が育てられている。その作物たちも、手を加えすぎず、周りの自然と一緒に育っている感じ。ユッカのお芋を掘って見せてくれたり、モンキーたちの大好物だというパカイというフルーツも取って、その場で食べさせてくれた。(写真右・甘かった〜) 森の中には、棒で突くとすぐに取れるパパイヤやローストするとおいしいというブラジリアンナッツもある。(残念ながら、鳥が食べた殻しかなかった・・・^^) 


 そこに、キツツキの登場! 大きなテレスコープで、みんなに見せてくれた。高い木の上で、「トントント〜ン」と首を振り振り突いている。きゃ〜、おもしろ〜い♪ まさにアニメのウッドペッカーの世界! 続いて、黄色と青のマカウ(混合インコ)も現れた。(これが最初の挨拶だった・・・。)


 原生林の中では、動物たちの声が聴こえるように、出来るだけ声を小さくして、静かに歩くようにしていた。私たちは一列になって歩き、必要なことは伝言ゲームのように伝えていった。(それも楽しかった♪) カミキリバチの蜂の巣や、赤くてホットリップスの花(どこか色っぽい。^^)、抗生物質のような薬草効果のある”ハダカの木”は、その名の通りつるんつるん。(写真右)

 しばらくすると開けた場所に出てきた。この土地は、オロペンドラプロジェクトで、農地にするということで国に申請して、保護地区にしているという。そこで、さっき見かけたマカウが飛んできた。私たちの真上を旋回し始め、次第に集まって8羽になった。(私たちと同じ数!) その種類も赤や青と3種類。土笛を取り出し、Mikiちゃんと一緒にマカウ達に向かって吹き始めた。ウォルターが即席で木で作った笛を、他のメンバーにも渡し、みんなで吹いた。


 すると、それに答えるかのように鳴きながら、すぐ真上の木に止まって、私たちを上から覗き込むように見ていたり、美しい羽を広げて旋回して見せてくれたり・・・。私たちは時が経つのも忘れ、夢中になって眺めていた。いつのまにか、土笛の音が鳥の鳴き声のようになっていた。(鳥との大合唱〜♪) しかもマカウたちは番(つがい)のカップルばかり。二羽ずつピッタリ寄り添って、時々キスしたりしてラブラブモード。(^^) その中には、マカウでも珍しいというレインボーカラーのマカウが登場! 写真を撮ると、光に包まれていた。(写真下・感動〜) 「こんなに一度に集まってくるなんて、珍しいんですよ。」 う〜、うれしい♪
 Mikiちゃんが、落ちていた羽を見つけた。青に金色で光っている羽は、間違いなくマカウのもの。 まあ、素敵! マカウからのギフトね〜。良かったね〜♪ 満面の笑顔で喜ぶMikiちゃんなのでした。(^^)


 その後、エリセイおじさんの指導のもと、ユッカの芋堀り体験。固い土の中に、しっかり根付いている。 ヨイショ、ヨイショ。エリセイおじさんに手伝ってもらって、張り切るMihoちゃん。(^^) ズルズルと連なって出てくる。その大きなこと! サッと皮を剥いて、生のままかじってみた。真っ白できれい。ほのかな甘みがある。ペルーには芋だけで300種類はあり、フジモリ大統領も大好物だったとか。(確かに、おいしいの♪) 掘った芋は、持って帰って料理してくれることになった。


 汗をかいた身体には、アマゾンの冷たい水のシャワーが最高。あ〜、サッパリした。夕食まで、お茶したり、横になって一休み。Tomokoさんがバードリストを用意してくれていて、図鑑の写真を見ながら、今日出会った鳥たちの名前をチェックしていった。(きめ細かい気配りが、うれしいです。) 夕食は、キャンドルライトの中で、ライスに温かいヌードルスープ、こんがりグリルしたマスに、フルーツをミックスしたサルサ風のスパイス(何に付けても、おいしかった)に、ホクホクのお芋。デザートには、バナナのミルクがけ。紫トウモロコシのジュースも、みんなの人気。味付けも日本人に合わせてくれているので、とっても満足♪

 夜は、今日最後のアクティビティ。その名も、ワニの目ツアー! (きゃあ〜) フラッシュライトを片手に、ボートに乗り込む。空を見上げると、180度の満天の星空。一面の星・星・星が降り注いでいる! これまでも、山の上で何度も星を眺めたことはある。シャスタの星を眺めたときには、初めて肉眼で見えた天の川に感動していた。でも、この美しさは、それ以上だった。新月になったばかりの雲一つない空に、天の川が今にも流れ出しそうに、くっきりと浮かび上がっている。ダイヤモンドを散りばめたような美しさに、ただウットリ。
 その星空の下、夜の探検へと出発。 ゆっくりと静かにボートを走らせる。お〜、出てきた。真っ暗な川に、赤い小さな光。それがワニの目なのだ。頭だけを水の上に出している。浜辺にも姿を現し、あっちにもこっちにも、たくさん見ることが出来た。ワクワク・ドキドキの体験だった。キャンプ場に戻った頃には、すでに星空には雲がかかっていた。 ありがとうございます〜。

 こうして、アマゾンの第一日目は、興奮と感動の嵐の中、ようやく幕を閉じたのでした〜☆

<Akiちゃんレポート>
いよいよアマゾンへ行く日、クスコに飛ぶための空港で、あんまり寝ていない私は泣きました〜(-_-;)他のメンバーはみな体調も万全な様子!なのに私ときたら寝不足なために体調がすぐれず頭がボーッとしているんです。あんなに待ちこがれたアマゾンは体調万全で行きたかったのに心とは裏腹にコンディションが悪い。。。とても悲しくて、こんな自分に腹立たしくてどうしようもない気持ちにはらはらと涙がこぼれてしまったんです。
それでも気をとりなおしてクスコに到着したときは、「あ〜、これがペルー!!!!」という町並みにすごく感動したのを覚えています。リマに着いたときもやっとペルーに着いたと思ったのですが、私の中ではクスコの町並み=ペルーというのがあったせいか、クスコの茶色い家々の風景と太陽の強い日差しはすごいインパクトを与えられました。
そしてアマゾンにむけセスナ機に乗って、あの蛇行したアマゾン川を見たときはノックアウト〜〜状態でした。テレビでよくみるあの場面を、今私は本物を見てるんだーーーーと心の中でハッスルしていました。体調が悪いせいかキャー☆と表現できませんでしたが、内面では相当興奮していたんです。自分の中で無表情のまま大感動していました☆(←ちょっと恐いですよね〜)キャンプ地について、初めての森歩きの時間がやってきました。これまであまり寝れていなかった私は、すごく行きたいのに体がとても重く、ついていけないかもしれないという不安でいっぱいになりました。それでコーディネーターの鈴木さんに相談したら、「じゃ、アシスタントの子たちを連れて行くので途中でダウンしても戻ってこれるようにしますね」と快く対応してくれたのには目からウロコでした!出発してしばらくはとてもしんどかったです。でも、アマゾンのジャングルをただただ歩いているうちにいつの間にかとても元気になっていたんです。その間に、キツツキやその他の鳥たち、植物等をたくさん見ることができたのも元気の素になっていたと思います。レインボーのインコたちが集うのを見れた時はほんと嬉しかったです!ガイドのウォルターさんがそこに落ちていた木で笛を作っていました。それを借りて吹いてみると音が出たんです〜!すごい嬉しくてたくさん吹きました!しかも、アシスタントのまほちゃんが二つあるからと、一つ私にくれたんです〜!それは今も私の宝物になっています☆
その日の夜、他のメンバーはワニを見に行っていましたが、私はようやく眠気がおそってきたので、一足先にテントに入ったんです。ペルーに来てようやく深い眠りを味わえましたー。すごい気持ちよかったですー。きっと、大地の上で寝れたのがよかったのだと思います。アマゾンの森や大地は優しい母を感じました。今、振り返ってみると、私はあまり母親の愛情を感じて育つことができなかったせいもあり、母親という存在からの愛情を受けたかったのだと思います。やっと感じることができたんだと自分が癒されました。きっと小さい頃からアマゾンに行きたかったのは、純粋な子供心の表れで、母親の愛情が欲しいということだったんじゃないかなーと思いました。アマゾン万歳です!あ、それと森歩きで食べたパカイの実は、私の一番のお気に入りです。みんなが2〜3個食べていたなら、私は5〜6個くらい食べてしまいました(^^;)
 
<Mihoちゃんレポート>
今日からアマゾンへ出発、相変わらず落ち着きのない私はすでに少々ばて気味です。それでもクスコに着いて空港や景色をちらっと見ただけで感動し元気が出てきます。ここらでのほほんとしそうな私でしたが時間がないとのことで急げー、という感じで荷物を出したりし、8人乗りのチャーター機へ。小型飛行機に乗る人数、ぴったりでした。ありがとうございます。Ayuさんが珍しいという小型機の操縦席を写真に撮らせてもらっていました。(そうなんだ〜。)クスコから乗ったときは空気が冷たくどちらかというと寒いくらいでした。実際乗ってすぐの窓から見えたのは見渡す限りの禿山(きれいです)と遠くに連なって見える雪山でした。ですが一時間もしないうちに(あっという間に)見えてきたのは蛇行する川、そして見渡す限りのジャングルの緑の木々!でした。その景色が見えてきた時、アマゾンに来たんだという実感が沸いてきました。無事小型機も着陸し、自然とパイロットさんへみんなで拍手〜!Tomokoさんのお迎えでホッとし、やはり少しむっとする暑さのアマゾンへと入っていきました。
最初に入った建物はレストランになっていて、トイレを借りました。(後で、旅行中、ここまでのトイレはきれいだったんだなあと思うことになります。(^^ゞトイレ修行って感じです!)レストランの裏手にいたリスザルちゃんが超かわいかったです。手に乗ったところをMikiちゃんが写真に写してくれました。今見ても感動〜!(Mikiちゃんありがとう!)黒くて赤いとさかの鳥もいて様子を窺っていました。
ボートに乗ってキャンプ場に向かう間もたくさん鳥が見れました。さすが広いだけあって、近くでというわけにはいきませんでしたが(動物園とは違うんだから^^;)、川や木々などの自然と鳥たちの一体感をその分感じました。ボートが着いてさあ降りようかと思ったら岸辺一面に蝶の大群がいて、思わずみんな歓声を上げていました。奇跡のひとつ。。本当にきれいでした。
ランチ(暑さのせいか食欲がなくなる感じですが、それでも何でもおいしいです)の後の森歩きではほとんど自然に育ってる感じの(でも広い意味ではちゃんと守られてるんですよね)パイナップルやアボガドやバナナなどが見れました。その他には日本にはないフルーツも取って食べさせてくれました。見た目より甘くておいしかったです。
歩いていたらキツツキがいるというのでみんなで代わり交代にテレスコープを覗きました。大感動でした!あんなに色がきれいなんて。。あの音も響いてきます。飄々としている感じもどこかかわいかったです。
開けた広場のようなところで(そこは芋の畑でもあったようでした。)飛んできたのはマカウでした!すごいクルリンと旋回したりして私たちは時折歓声を上げ、土笛を吹きながら感動していました。どこからともなく飛んできて、どんどん数が増えていき、双眼鏡ではっきり見える木の上にずっと止まってくれていました。きれいきれい!ありがとう、マカウちゃんたち。。
最後に芋堀を〜、というのでエリセイおじさんを眺めていたら幾つも付いてるようなおっきな芋がズ、ズ、ズイと出てくるではありませんか。途中まで出てきてるのを引っ張りたい人〜、「はーい!」という感じで引き上げさせてもらいました。よいしょって感じで、わーいなんか楽しいぞ〜!土は思ったより乾燥していて引っ張りやすかったですが芋自体の重いこと!一度でこんなに取れるなんてー!根付いてる量が多いからすごく力のいる作業なんだと思いました。芋は生で食べれて感動しましした。
個人的にはこの森歩きの時は眠気(!)がピークに達しかけていて、ほとんど寝ながら歩いてたという感じでもありました。(^_^;)後で思ってもよく歩けたなあという感じでしたが、いろいろ見れてマカウちゃんの群れのお迎えも来てくれたし、芋堀ができたりと、ついて行ってよかったです。
相変わらず夕食もおいしくてついつい食べ過ぎてしまいました。
ワニの目ツアーに行くときに見れた星空はこれまでで最高の夜空でした。宝石箱をひっくりかえしたような星々。星が降ってくるという表現がこれほど当てはまる時はなかったです。ワニの目も無事見れたし(実はこのときも眠かったりしました^^;)もう思い残すことはないといった感じでした。
寝るときに、私は一緒のテントだったAkemiさんに話し掛け、返事を聞かないうちに寝息に変わっていたと翌日Akemiさんが証言していました。(だって眠かったのよ〜)