[聖なる旅]




聖なる旅


奈良・伊勢 編

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2002.10.4〜10.7.

10月 4日
 家を出たのは、陽が昇り始めた頃。駅に向かうバスから、オレンジ色の朝日が見えた。空は、ピンクオレンジ。「行って来ま〜す♪」 新幹線に乗ってからも、ずっと太陽が見えていた。今度の旅も見守ってくれているのを感じた。
 京都駅で、霧丸さんと兄と合流。京都タワーが懐かしい。京都は何度か立ち寄ったことがある。京都の方言と落ち着いた雰囲気が好き。二条城や清明神社の前を通る。並木道を走っていると、甘い香りがした。キンモクセイの香りだ。そう、この香り。沖縄で、シャスタで、私にサインとして伝えてくれていた香り。このあとの旅も、この香りが導いてくれることになる。
 この日の目的地は、鞍馬。地図を見ながら走っていたが、気がつくと奥深い山の中。三千院の前も通り過ぎた。おかしいな・・・。車を止めて確認すると、違う道に入っていたことがわかった。どこで間違えたのかな。この道だと逆方向から鞍馬に入ることになる。それがまた、いかにも鞍馬らしく凄い山道だった。「空気が変わった」と霧丸さん。車も人の姿もほとんど見なかった。そこに、小さな村が突然出てきた。こんな山奥に!? まるで隠れ里のよう。「この道は、昔の行者道だったのかも。」と霧丸さん。私たちはこの峠道を越えて、鞍馬に入る必要があったのだろう。ペルーのインカトレールを思い出した。あの時も私たちは、古代からの道を通って聖域へと入って行ったのだ。
 ようやく鞍馬駅の前に到着。お餅とうずら卵の入った鞍馬そば食べて、いざ鞍馬寺へ。仁王門から入り、ケーブルに乗る。鞍馬寺は、毘沙門天を祀って創建したのが始まりと言われている。とうとう鞍馬にも来れた。REIKIの発祥地である鞍馬。いつか訪ねる時が来る、そう思って待っていた。今年に入ってからも、頻繁に鞍馬の話を聞いたり、京都近郊に住む人たちと立て続けに出会っていたので、近づいているのを感じていた。それでも例によって、実際に来るまでは、鞍馬に何があるのか知らないでいた。(^^;  案内書には次のように書かれていた。

” 鞍馬寺は、毎日を明るく正しく元気良く積極的に生き抜くための活力を、本尊である尊天からいただくための道場である。本来、いつでもどこにでも存在する尊天の活力が、特にこの鞍馬山には満ち満ちているからである。
 尊天とは、「宇宙の大霊であり大光明・大活動体」であり、私たち人間をはじめ万物を生かし存在させてくださる宇宙生命・宇宙エネルギーであって、その働きは愛と光と力になって現れる。(ワォ!さすがREIKIの発祥地!) 
 愛を月輪の精霊ー千手観世音菩薩、光を太陽の精霊ー毘沙門天王、力を大地の霊王ー護法魔王尊のお姿で現し、この三身を一体として尊天と称している。「月のように美しく、 太陽のように暖かく、 大地のように力強く 」 (このお祈りの言葉が、すっかり気に入った私♪ 理想にしたいですね ^^) 
 鞍馬山の信仰は、自分の霊性にめざめ、自分に与えられた生命を輝かせながら、明るく正しく生きてゆくこと。宗派にも人種にも国境にもこだわることなく、一人一人の真のめざめと、共に生かされている万物の調和を祈ること。それぞれの信ずる方法で自由に、尊天の霊気を受け、一人でも多くの人が真実にめざめ力強く生きてくだされば、それでよい。”

 REIKIが、ここで降ろされた意味が良くわかりました。やはり、宇宙からのギフトですね。出会えたことに改めて感謝です。
 金堂の両脇には、珍しい阿吽の虎がある。虎は、鞍馬寺の神獣となっているらしい。迫力のある面持ち。それぞれに、得意のナデナデ・ヨシヨシをしてご挨拶。すると気のせいか、お顔が優しくなったように感じた。お参りをしていると、またタイミング良くご祈祷が始まったので、一緒に参加。(^^)
 ここから奥の院へと向かった。 大きな根っこが剥き出しになっている木の根道を通り、大杉権現社へ。大杉に囲まれて気持ちがいい。霧丸さんは、大杉に向かって祝詞をあげていた。この日、来る前に右足が急に痛くなり、ひきずっていたのが、ここに来て軽くなったらしい。あの世では光りが受け取れないから、こうして付いて来ることがあるとのこと。高千穂のケースと同じ。はいはい、みんなまとめて光りに送っちゃいましょう。(笑)

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ご神木の大杉に降り注ぐ光り

 牛若丸が天狗と剣術の修行をした僧正ガ谷を過ぎ、牛若丸を祀っている義経堂で、私が五十鈴を振り、霧丸さんが祝詞をあげた。すると、真ん中から優しい風が吹いてきた。この風は、「たまかぜ」とも呼んでいて、あの世では光りなのだそうだ。いつも精霊や神様たちが降りてきたと感じたときには、風が吹いていた。やはり光りだったのね。感激☆
 奥の院の魔王殿に着いた。ここには、今から650万年前、宇宙のかなたの金星から地球に降臨されたというサナート・クマラが祀られている。その聖なる地点が、この魔王殿だといわれている。サナート・クマラは、世界性を包含した宇宙神であり、様々な姿に変えることが出来る。毘沙門天や天狗もその一つだそうだ。
 「サナート・クマラは、もともと地下の魔界の支配者であるが、その魔界への通路は、地 球上では北欧、ヒマラヤ、南米そして日本の4カ所しかなく、日本のそれがこの鞍馬 というのである。そして、サナート・クマラの究極の使命は、遠い将来、地球に破局 が訪れたとき、人類を誘導して水星に移住させることにある。」 (大丈夫です。破局が訪れる前に、みんなで蘇生させましょう。 ^^)
 いろいろな謂れがあるだけあって、神秘的な場所だった。周囲にゴロゴロある岩は、2億5千年前に海底から隆起したものだそうだ。ここでしばらくの間、車の移動に行った兄を待っていた。手水舎に掛けられている紅白の手ぬぐいが、不思議な動きをしていた。数枚ある中で、たった一枚だけが激しくパタパタと揺れているのだ。霧丸さんは、よしよしといった感じで祝詞を揚げに行った。魔王殿の前でも、五十鈴と祝詞を一緒に揚げた。すると今度は始まった途端に、吹いていた風がピタッと止んで急に静かになった。 (来てます、来てます ^^)
 そこから降りて、貴船神社へ。ここは、玉依姫が黄船に乗って上陸したところに水神を奉り、祠を建てた神社。おっ、玉依姫ちゃん登場! 先月、大阪からREIKIを受けに来たNorikoさんから、玉依姫についてのメールを読んだところだった。

” 「玉依姫」と呼ばれている女性は特定の一人ではなく、神武天皇を産んだ玉依姫(箱崎宮)や、上賀茂神社の神様を産んだ玉依姫(下鴨神社)など他にも何人かおられるようですが、いずれも「玉=御神霊(みたま)」の依りしろとなった女性という点で卑弥呼を、処女懐胎で神様を産んだという点でキリスト教のマリア様をも連想させるような女性に対しての呼び名のようでした。  それから、太宰府天満宮に行ったときに、太宰府を守護しているという宝満山の竈門神社というところがとっても気になったのですが、なんとここでも玉依姫がお祭りされていると後で知ってさらにビックリでした(@o@)!今度太宰府に行く機会には、必ず竈門神社にもお参りしようと思いました。  さらにネットで検索してましたら、私がよくお参りしている奈良の大神神社の祭神・大物主の妃は「活玉依姫(いくたまよりひめ)」という方だったというのも見つけて思わず絶句してしまいました〜(^-^)  ”

 私にも縁のあるところばかり。だから、ここで玉依姫と聞いてビビ〜ン!霧丸さん曰く、玉依姫も今動いているとのこと。やっぱり!(ご苦労さまです ^^) 霊水の横には、こんな立て札も。 「自ら活動して他を働かしむるは 水なり。 常に自ら進路を求めて止まざるは 水なり。(納得!)」 兄が引いた水占みくじは、何と大吉! (おめでとう〜!!) 
 奥の宮へと向かう貴船川沿いの道は、樹齢700〜1000年の大杉並木。立ち並ぶ風情のある料理屋では、夏は川床での鮎料理や流しそうめんが名物となっている。縁結びの神社である結社には、恋を祈る神を祀っているとのこと。裏にあるご神木には、たくさんのむすび文で、すごいエネルギー。(写真左)もちろん恋だけでなく、良縁も授けてくれる。この道は和泉式部の詩にちなんで、「恋の道」、橋の下の小川には「思ひ川」と名づけられていた。(ロマンティック〜) この日も若い女性が多かったが、人気があるのが良くわかる。落ち着いていて、とても情緒のある素敵なところ♪
 奥の宮の本殿下には龍穴があり、数々の伝説が残っているそうだ。そこには、玉依姫の黄船を小石で覆い隠したと伝えられる舟形石があった。その隙間から、可憐な花が咲いていた。(写真右) いかにも玉依姫らしい。(^^) ここで改めて、ご挨拶して玉依姫との神縁に感謝☆

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良く見ると、繊細な光りが降っているのがわかります。

 下りは、通常の道を通ったので早かった。ここから奈良の霧丸さん宅へ。霧丸さんとは、シャスタに行く前に出会ったばかり。大分出身で、東京で仕事をしていたが、神功皇后に呼ばれて、ご両親で家を建てて引越ししたそうだ。そこが、平城京跡の真ん前。それも偶然ではなく、全て神仕組みだったことが、後でわかったそうだ。空が夕暮れに染まりかけた頃、平城京跡を案内してもらった。その光りが降りてくる中心で(写真左)、祝詞を揚げた後、五十鈴を振らせてもらった。そこで、たまかぜと一緒にキンモクセイの甘い香りが運ばれてきた。空を見上げると、雲が龍の姿に変わっていた。(写真右) 喜んでくれたのかな。(^^) 


 霧丸さんのお家は、新築されたばかりなので、どこもピカピカでおまけに広い。二階にはお祀りしているお部屋がある。白装束に着替えた霧丸さんと、夜のお祀りに一緒に参加させて頂いた。私たちのこともお祈りしてくれた。私は、ここに招いて頂いたことへの感謝も込めて、五十鈴を鳴らした。いつもと空気が変わり、柔らかくなったと言ってくれた。
 テーブルに並べられた夕食のお料理を見て、兄も私もびっくり! 金目鯛のお頭まであって(わ〜い、お祝いだ〜)、まるで高級料亭のような品数。それもそのはず。お母さんの実家は、旅館をされているそうだった。とっても可愛くて、もてなし上手のお母さんは、蝶々の柄のお洋服を着ていた。良く見ると、カーペットやラグにも何気なく蝶々が。お花が大好きで、良くお話されているそうで、本当にお花の精霊みたいな感じ。教師をされていたお父さんは、さすが物知り。それでいて、いろいろ気遣いしてくれる優しいお父さん。兄も私もこんなにしてもらって、いいのだろうかと思わず恐縮。(でも、そこは素直に有り難く受け取ることにしました。^^) お家全体がパワースポットみたいになっている。いい夢見れそう〜♪