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聖なる旅 



 京都 2010 編

2010.12.14〜12.15

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 12月14日  PART 2
 重要文化財の仁王門(別名 赤門)の前にいる狛犬は、「阿吽」ではなくて、二体とも口を開けている。空に向かって、思いっきり吼えているように。 これは、清水寺の七不思議の一つだそうだ。

   

 まっすぐ進むと随求堂へ。御本尊として、衆生の願い・求めにすぐに 随って、すべて叶えてくれるという大功徳をもつ秘仏 随求菩薩(大悲の母仏)が祀られている。そこに、胎内めぐりがあった。(!)

 「大悲母(だいひぼ)のお腹の中へ一度戻ってみませんか。目・耳・鼻・舌・体と意(こころ)は、どのように働くでしょうか。
 暗闇の中で一点の光明を発見したとき、心身の新生を覚えるに違いありません。お釈迦様は、明けの明星を見て悟りを開かれました。随求菩薩の胎内に見たてた随求堂・堂下の真っ暗な空間を、数珠をたよりに巡ります。暗闇の中であなた自身の光を感じてください。心身のルネッサンスを体験しましょう。」 (説明書より)
 
 お釈迦さまが悟りを開かれた「明けの明星」は、言うまでもなく「金星(ヴィーナス)」。お大師さまも、「金星」の光が入って悟りを得られていた。 それに、ルネッサンス(復興)だなんて。(^^) 転換期には、何度も「再誕・新生」を繰り返してきた。今の流れでここに来たのは、その為だったのですね。
 先に入ったカップルが、あまりに真っ暗なので進めないと言って出て来た。(あらあら) 私は、おかげさまで慣れている。(^^) 石手寺のマントラ洞窟(金剛界・胎蔵界)から、善通寺の戒壇巡り(空海生誕)、10月に再誕したばかりの善光寺(極楽の錠前)などなど。 そうそう、忘れちゃいけない、お馴染みのペルーの洞窟(リバーシングケーブ)も。 (ふふふ)

 それで、そのカップルも一緒に誘導することになり、先に進んだ。左手で壁の数珠を触り、大随求菩薩の胎内を進んでいるのを感じながら、ゆっくり歩いて行く。すると、その行き着く先には、悲母菩薩を象徴する梵字(ハラ)を印した随求石が浮かび上がるのだ。私は心で菩薩さまに祈りながら、目を閉じたまま進んでいたので、そのまま通り過ぎるところだった。(オイオイ) 
 
   

 その石を両手で廻しながら祈ると、その願いは菩薩さまが聞き届けてくれるのだという。私の心願は、昔から変わらない。やるべきことが、最善の状態で果たせること。それ以上のことを、唱える必要はない。それが、宇宙と同調していることであれば、具体的なことを伝えなくても、高次の存在たちは全てわかってくれているし、そのために必要なものは、自ずと与えられるようになっているから。・・・・・
 祈り終えてから進んだ先に、太陽からの光が見えて出口へ。 おめでとう〜♪ また新生しちゃったよ。v(^^)v

 拝観料を払って、本堂の入り口へ。手水舎の龍さんも、こんにちは。弁慶の鉄の錫杖と下駄が出て来た。かなり重いけど、何とか少し持ち上げてみる。(よいしょっと!)

   

 続いて出て来たのが、出世大黒天。金の俵に乗って、黒い身体に赤い服を身にまとった姿で、一風変わっている。存在感がすごくて、圧倒されそうだった。(ビンビン!)
 本堂の脇に、金色の龍の絵が置かれてあるのに気付いた。奥のほうに隠れたようにあるので、普通ではわかりにくい。でも、私はその龍の絵に惹きつけられて、しばらく眺めていた。

 その下には、「青龍会」と書かれている。ここで、清水寺は、東山山系の青龍の地に位置していることを知った。(!) 「清水の湧きあふれる音羽(おとわ)の滝に、観音様の化身である龍が、夜ごと飛来して水を飲む」−との伝えが、清水寺に古くからあるという。・・・・ もう一つ、ここに来た意味がわかった。

 この絵は青龍の装束を写したもので、八千余枚の黄金色の鱗をもち、その一枚一枚に経文の書かれた和紙が貼られているという。青龍といっても、その姿は黄金の龍になっている。(!) 行道として、観音様の化身である青龍を捧げ、清水寺の境内と門前を練り歩く龍衆も行われているそうだった。
  > 画像左は、お借りしています。


   

 今年の漢字も、飾られていた。御本尊は、秘仏の十一面千手観音さまが祀られている。その姿は、一般の観音像とは異なった「清水型観音」と呼ばれる独特の姿をとり、格別な観音力を表現しているという。 > 画像下左 お借りしています。

 護摩木を納めて線香を立て、感謝の祈りと参拝を済ませ、しばらく清水の舞台から絶景の景色を眺めた。

   

 その先に出てきたのは、地主神社。この一角だけ、少し雰囲気が違うような・・・。縁結びの神さまとして、人気があるみたい。新しく出来た社かと思いきや、創建は日本の建国以前で、重要文化財と世界遺産にも登録されていた。(!) 修学旅行生で盛り上がっていた「恋占いの石」は、縄文時代の遺物であることが確認されており、昔から京占いの一つとされていたとか。

   

 主祭神は大国主命で、その父母神である素戔嗚命と奇稲田姫命も祀られている。祓戸大神のところには、瀬織津姫さまの名前も。(まあまあ) 後ろに立っている、ウサちゃんにも注目! (うふふ)

   

 他にも、幸せ祈願のドラや、水かけ地蔵、おかげ明神に祈り杉、商売繁盛の栗光稲荷社に、撫で大国さまなど。せっかくなので、一通り御挨拶。
 入ったときは、賑やかな感じがして引きそうになったけど、確かにお社などは古いものだった。
 そこで何か視線を感じ、天井にいる龍を発見。(!) 狩野元信が描かれたもので、重要文化財になっている。これが、夜ごと抜け出して音羽の滝の水を飲みにいったという龍だった。どの方角から見ても、こちらを見ているように感じることから、「八方にらみの竜」とも言われている。・・・ 確かに目力がすごい。
 周囲が湖であった時代にも、地主神社の境内地は島となっており、不老長寿の霊山「蓬莱山(宝来山)」 あるいは、「蓬莱の島」として信仰を集めていたそうだ。(ほ〜っ)

   

 続いて奥の院へ。この辺りも朝までは雨だったようで、光が射しこんでキラキラ光っている。おかげで気温も上がり、この時間には春のようなポカポカ陽気になっていた。
 奥の院(別名 奥の千手堂)には、御本尊さまの他に、毘沙門天、風神・雷神、お大師様も祀られている。

   

 ここから清水の舞台も見えて、写真スポットに。 舞台の48本の柱は、釘一つ打たないで立てられていて、これも七不思議の一つ。

   

 そのまま道なりに下ると、奥の院の真下になる。そこにあるのが、音羽の滝。(写真左は、舞台から写したもの) こんこんと流れ出る清水は、古来より「黄金水」「延命水」とよばれ、 清めの水として尊ばれている。清水寺の名の由来は、この清らかな清泉が音羽の山中より1000年以上、涌き続けていることに由来していた。また、この水は弁慶や義経も飲んだとされている。 黄金の水・・・またここでも。(!)

 一日中絶えないという列に並び、紫外線で滅菌された柄杓を取り、滝祠に祀られている不動明王さまに御挨拶をしてから、どれか一筋だけを選んで頂く。・・・ 三つ全部飲むと、ご利益がなくなると言われている。 日本十大名水だけあって、冷たくて染み渡るようにおいしい♪ 一気に、気分もリフレッシュした感じ。(^^)

   

 落ち葉の絨毯になって風情がある。まだこんなに残っていたなんて・・・。紅葉までは期待していなかったので、うれしい♪

   

 ここで、一日目の前半が終了。次の目的地として向かったのは・・・☆