[聖なる旅] 


聖なる旅


高野山・熊野 編


            
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2005.6.20〜6.22
                          

 6月20日
 朝早いフライトのため、5時過ぎに家を出た。空港内の集合場所から、オレンジ色に輝く朝日が見えていた。アマテラスさま、待ってて下さいね〜☆ 

 この旅のサインは、ある日突然やってきた。何気なく目にした広告に、「熊野・高野山・伊勢神宮ツアー」の案内が書かれていた。しばらく前から、伊勢神宮やアマテラス様を感じることが続いていた。熊野は前に周っていたが、那智大社だけは残って気になっていた。そこに、いつか行ってみたいと思っていた高野山。 どこも、自分で周るには難しい場所だ。その三つが一度で周れる! しかも往復飛行機でラクラク。何ておいしいツアーなのかしら♪ そのチラシには、6月から7月にかけての日程が紹介されていた。どの日を選ぼうかと考えた結果、水の月である6月中に行きたいと思った。そのため、急遽プランを変更することもあったが、最終的にこの日の出発に決定。そこに、みほちゃんとNekoさんも加わることになった。

 参加者は、総勢47名。(わおっ!) 年配の方達がほとんど。手続きが終わって、三人で売店をブラブラ。ソフトバンクホークスのグッズが目に入り、「明るいイエローカラーが素敵よね〜」と口にしたことから、シンボルの旗は海援隊の旗をベースにしていることがわかった。(みほちゃんより) 孫社長が龍馬のフアンだったそうだ。 さすが孫社長! やはり只者ではありません。(笑) 実は昨日、ケーブルTVでスタートした「お〜い竜馬」のアニメを観たばかり。第一回目だったので、龍馬ちゃんが生まれるときに、空を駆け上る龍と馬が現れたというシーンがあり、感動してウルウルしていたところだった。(龍馬ちゃんが、またまたアピールしてます。^^) 
 その後、別のお店で、Nekoさんが金色に赤い目をして火を噴いているドラゴンの人形を見つけ(しかも頭が3つ!)、 続いてみほちゃんが白龍のTシャツを発見。早速、龍神さまもお出迎え。今回も、素晴らしい旅になりそう〜♪

 伊丹空港からバスに乗り、高野山へ。まずは、高野山詣での起点となっている慈尊院をお参り。最初に住職さんが、ビデオや写真で説明してくれていた。参拝客を高野山へと案内する、ゴンちゃんという犬で有名だったらしい。残念ながら、そのゴンちゃんは3年前の6月9日(!)、奇しくも大師のお母様の命日の日に亡くなったという。(ちなみに、弘法大師は霊場開基の場所を探し歩く道中で、出会った猟師の連れた二匹の黒い犬に先導されて高野山への道を歩んだそうです。) たくさんの人に愛され、懸命にお役目を果たしているゴンちゃんの姿が可愛かった。お役目ご苦労さま、ゆっくり休んでね。
 このお寺は、大師がお母様を呼び寄せて住まわせていた場所でもあった。その母に会うために、大師は片道20数キロ、6時間以上かかる山道を降りて、月に九度会いに来ていたと言われている。亡くなられた後、母公が弥勒菩薩になられた霊夢をみたことから、廟堂を建立して、御自作の弥勒仏と御母公の御霊を安置されたとのこと。本堂にある御母公の像は、マリアさまを思わせた。その前に座り、私も母としての役割を最善で果たすことが出来るように(・・・いえ、そうします!)と、お祈りをした。ビデオに映っていた境内の腰掛石が、サクサイワマンにある石にそっくりだったのに驚き。(僧侶が瞑想をしていた石) みほちゃんと二人で、同時に顔を見合わせた。やはり日本とペルーは、何かで繋がっているのね。
 登山口にある、世界遺産の丹生官省符神社にも参拝し、2代目ゴンちゃんにも挨拶してバイバ〜イ。
 

 いよいよ高野山に到着。高野山は、全体が学校から銀行まで、何でもありの一つの町になっていて、私のイメージとは随分と違っていたので、ちょっとびっくり。(^^)

 精進料理風の食事を頂いた後、奥の院への入り口である一の橋の前に集合。バスの到着が遅れたために、杉木立の参道内に入って散策。空気が清々しくて、気持ちよかった。白い蝶々が目の前を飛び交っていた。
 バスに乗って、何気なく髪に手をやると虫が落ちた。わっ! 良くみると、変わった模様をしている。こんな珍しい虫は初めて! バッグに止まったまま、じっと動かなかったので、みんなで激写。「お好きなだけどうぞ」って感じで、じっと大人しくしている。(笑) さっき杉の木の下に立っていたとき、ブ〜ンと音を立てて何かが飛んできていた。姿が見えないので、あれっと思っていたけど、どうやらその時に私の髪に止まったようだった。バスから降りた後、また音を立てて飛んで行った。お大師様の御使い・・・!?
 一の橋から奥の院は、二つの世界が交わる場所と言われており、一の橋が死者の結界の入り口だったことが、後になってわかった。あの時、私は無意識の内に頭を下げ、橋を渡っていた。どういうわけか、バスが遠回りをして遅れていたが、それも偶然ではなかったみたいね。お心遣い、ありがとうございました☆


 専門のガイドさんが、案内してくれた。私たちの方を向いて、後歩きしながら説明してくれていた。(すご〜い!パチパチ) 入り口付近には、福助や白アリ、コーヒーカップの形をした大手企業のユニークなお墓があり、楽しませてくれた。他にも、与謝野晶子から秀吉まで、数多くの著名人の墓石が並んでいた。奥には祈念碑や慰霊碑もあり、歴史を感じさせる梵字の入った古い石塔が、厳かに建っていた。(全部で20万基以上) 墓地といっても、暗く重い感じがしない。樹齢1000年を越える杉木立に覆われ、死者や訪れる人々の魂を、見守っているようだった。まさに、あの世とこの世が交差する空間という感じだった。

 奥の院の前に来た。「みなさんは、この日を選んで来たのですか?」と聞かれ、えっ!?と思ったら、この日は何と月に一度のお大師様の日だったそうだ。奥の院には、そのための旗が掛けられていた。さらに・・・「近くて遠い高野山」と言われるように、来ようと思っても、用事が出来てなかなか来れないことがある。その一生に一度のご縁になる大切な時が、お大師様のお祭りの特別な日となり、梅雨にも関わらず、お天気にも恵まれたということは、よほど縁が深いということで有難いことだと言われていた。・・・まあ!
 日程を考えるときに、夏至か満月の日を入れたいと思っていた。最初に、このツアー情報が飛び込んだとき、19日発があったが満席だった。それで、別のプランを探してみたら出てきた。同じ様なコース内容だったが、1万円高くなっていた。日程に拘らなければ安く行けるのだが、私は敢えてこの日の出発を選んでいた。その意味がここでわかり、お大師様に心から感謝した。

 御廟の前を通り過ぎ、奥の岩室の前に来た。ここは、お大師様が今もなお、生きて瞑想を続けられていると言われている場所。何も知らなければ、御廟で参拝して終わっていたかも。案内してくれた人は、正しい数珠の使い方や、手の合わせ方まで教えてくれていた。 蓮華合掌をして、お大師さまに心を伝えていると、手が燃えるように熱くなった。お大師様の温かい御心が感じられ、胸が一杯になった。
 
  真言宗とは、大日如来の真の言葉を伝えるの意味。その教えとは・・・
  • 菩提(ぼだい)の心を発し、仏の誓願を堅く信じ、すべてのものの本性(ほんしょう)が清浄(しょうじょう)な心であることを、ありのままに知ること。
  • この世のすべてのものを愛する心と、真実を求める心を堅く持って、行いと言葉と心のすべての働きを通じて、真理を悟り、実践する仏の智恵に気づくこと。
  • 宇宙のすべてのものが、大日如来の「いのち」の顕れとして平等であり、相互に助け合うことによって、その「いのち」を生かし、個々に与えられたすばらしい個性を充分に発揮することができる。
    すべての人々が、菩提の心を因として、慈悲の心を根本として、平和社会の建設を目指すこと・・・・・
    「生かせ いのち」を基調テーマに、弘法大師の「共利群生」(きょうりぐんじょう)という共存共生の精神に立って、すべての「いのち」の世界を生かす福祉社会を目指す。
                                          (高野山案内より抜粋)

 御廟の地下に入った。その中には、小さなお大師様の像が5万体祀られていた。ここでは、大きな数珠と五鈷杵に触れて、お祈りをした。奥の院の中には、大黒天も祀られていた。(シヴァちゃん!) 締めくくりとして、昭和天皇が最初にお参りされたという、阿弥陀仏にお祈り。そして、奥の院でしか手に出来ないという、お大師さまの御影(永代まで、お守りしてくれるものだそうです)を頂いて帰ることにした。鶯が鳴き、蝶々たちが見送りに来てくれた。

 お大師様を意識し始めたのは、HWに出会った頃からだった。この水には、弘法大師のエネルギーが入っていると後で聞いた。それから、兄を通して石手寺にご縁が出来、お生まれになった善通寺にも行くことになり、そこで存在を感じる出来事が起こっていた。(鳴門編へ) 善通寺が男性(父親)なら、高野山は女性(母親)を象徴としていると言われていた。それぞれに訪れた時期を思うと、その意味が良くわかる。3年前のあの頃は、男性的な行動力と勇気が求められていた。そして今、ここで二つのエネルギーを統合させて、完成させるのですね。ここまで導いて頂き、本当にありがとうございました。私も、お大師様の教えに沿って、頂いた「いのち」を生かせるように、努力したいと思います☆

 龍神スカイラインを通り、今日のお宿である白浜へ。龍神温泉に龍神村と、どこを見ても目に入るのは龍神さまばかり。龍神温泉は、お大師さまが立ち寄ったときに、龍の神様の夢のお告げで発見されたといわれている。役所には、白龍の大きな像がド〜ンと建っていたし、休憩した「龍の里」には、赤い龍の看板に、ペアの可愛い龍のぬいぐるみまで登場。(^^) 出発前の龍のサインと、バッチリ繋がったのでした。(イエイ!)

 宿泊するのは白浜のシーサイドホテル。海が見えてきたところで、太陽がキラキラ光ってきれいだった。食事は、海の幸タップリでお腹いっぱ〜い。お外も散策。海に囲まれた素敵な場所だった。 すぐ向かいには、周辺のホテルとは異なった一際目立つホテルが建っていた。それがオレンジ色のクスコカラーになっていて、何やら大きな鳥のようなものまで。周りが海ということで、ティティカカ湖をも連想させる。それも、私たちの部屋の窓から良く見えて、アピールしているかのよう。(ふふふ)
 売店には何故か、ガネーシャやガルーダちゃんのバリ島グッズも。(^^) ロビーの金色ソファに座って、しばらくおしゃべりした後、温泉へ。朝は早かったけど、夜はのんびりゆったりして、おやすみなさ〜い♪