Diary 




                          VOL.67

特別編   Part 3               
8月 1日 (満月)
 満月のメッセージ
「あなたは、ちゃんと見守られています。そのことを信頼し、安心してください。ベストなタイミングで、物事は進んでいます。あなたの忍耐が報われる時が、いずれやってきます。」

8月 2日
 採血の結果、貧血と炎症はさらに進んでいるとのこと。そんなあ〜! 毎日、抗生剤の点滴も受け入れているのに・・・。この時になって、食事のことに気付いた。早く戻りたくて、ご飯におかずも出来るだけ残さないように食べていた。でも私の今の状態では、消化するのに負担がかかっている。だから、お腹もパンパンになっていた。今は消化よりも、他のことにエネルギーを使う必要があるのだ。血液もそう。これから自分で調整していかないと・・・。

 午後、担当のK先生から話があった。 「血液が、普通の人の3分の1しかない。かなり心臓にも負担がかかっているはず。酸素が脳に行き渡らなくなる可能性もある。すでに危険な状態になっている。今すぐにでも輸血をしないと、今夜にだって突然何が起こるかわからない。もうこれ以上は待つことが出来ない。このままにしておくと、もう命の保証が出来ない。・・・」

 入院した当初から輸血を勧められていたが、私は輸血だけは避けたいと言っていた。この頃の私は、ゆっくり休んで時間が経てば、また新しい血液は自分で作り出せるし、回復出来るはずだと思っていた。だから、命が危ないとまで言われても、まだ信じられないでいた。そこで今度は、整形外科の部長先生と最初に診断してくれたS先生が来て、話してくれた。それでも私は、イエスとは言えなかった。先生達の話を聞いている内に、急に心臓が苦しくなってきて、全身に強い寒気を感じ始めた。ガタガタと大きく震えてきて、歯がガチガチと周りにも聞こえるくらいに、大きな音を立てていた。酸素マスクを吸いながら、まだ先生達の話を聞いていた。
 「今のように、突然何が起こるかわからないところまで来ている。もっと重い症状が出るかもしれない。もう時間がない。」 私は何も考えられなくなり、しばらく一人にして考えさせて下さいとお願いした。
 
 この時、外では強い雨と雷が鳴り響いていた。 私は、その中でアヤワスカの儀式を思い出していた。この震えは、あの時と同じ。内に潜む恐怖と怖れが表に現れ、それが不要なエネルギーとなって、私の中から出て行くのを感じていた。30分ぐらいで治まり、しばらくすると身体中が熱くなってきた。かなり高い熱が出ているみたい。でも不快感や痛みはない。熱いエネルギーが、内側から湧き出ているようだった。次第に満たされてくる気持ち良い感覚を、ゆっくり味わっていた。

 夜に、兄から電話があった。病院から何度も電話があり、すぐにでも来て欲しいと言われていたのだ。私は、大丈夫だから、わざわざここまで来なくていいよと繰り返し伝えていた。それでも最終便の飛行機で、急いで来ようとしたが間に合わなかったそうだ。それは来なくても良いということなのよね。
 この日の出来事を話した。兄も同じことがあったそうだ。数年前、REIKIを受けた後、彼にも大きなプロセスがあった。彼の中で、もうダメかも知れないと思ったほどの強烈な体験。そして、そのプロセスが終わった後、彼の魂は目覚め、心身共に生まれ変わっていた。
「自分で治してやろうと思ったら、それは戦いになる。自分の力だけになってしまう。全部委ねてみる。任せきる。信じきること。それはMiyukiが教えてくれたはず。」
 あ〜、そうだった。そのことを忘れていた。私は自分で何とかしようとしていた。入院するまでの1ヶ月間、ずっと一人で戦っていた。
 
 しばらくして、また兄から電話があった。私のために、最近手にしたカードを引いてくれたそうだ。何とそれは、私と同じエンジェルカードだった。全くの偶然で、手にしたという。(私が持っていることも知らなかった。) 1枚目のカードは、何と「Omega」だった。そして2枚目のメッセージでは、私がやっとサポートを受け取ることになったことを祝福してくれていた。ありがとうございます! 今こそ、全てを宇宙に任せます。最善が行われることを信じて、委ねます。 心の中で、そう宣言した。次第に余分な力が抜けてきた。この感覚を大事にしよう。
 「病院では、どうしても戦うエネルギーになり、交換神経が刺激されるようになっている。だから、自分で出来るだけリラックスするように、副交感神経を意識したほうがいい。」 了解! マッサージリングを使って、交感神経から副交感神経へスイッチの切り替え。次第に落ち着いてきて、自然と笑顔になっていた。v(^^)v
その夜は、毎日続いていた熱も出なかった。昨日とは、明らかに違っていた。

8月 3日
 昨夜は頭がスッキリはっきりして、ウトウトしたくらいだったけど、気分は良かった。(またしても、すっかり治った気分。^^) ところがどっこい! 朝の凝固採血の結果では、敗血症になる怖れがあるとのこと。臓器もやられて、命を落とすかもしれないと言われた。すぐにでも切って、早く膿みを出す手術したほうが良いとのこと。手術の内容を聞いてみたら、リスクとして感染や大量に出血する可能性もあるという。そんな〜、切るだけでもイヤなのに、リスクもあるなんて。そこで、また断った私。困った顔の先生・・・。
 しばらくして、最初にしたドレナージュの手術はどうかと勧められた。メスは入れないが、今度は針ではなく、管を入れて徐々に時間をかけて出して行くという方法。尋ねたメッセージは、「現実から逃げないで、しっかりと見よ!」 それで受け入れることにした。今すぐにでも始めたほうが良いと言われたが、何とか明日まで待ってもらうことにした。窓の外を見ると、赤トンボが集団で飛んでいた。 後にも先にも、この時だけだった。(最後に行った桂浜を思い出した。龍馬ちゃんだ・・・) 

 この日の夜、愛媛から兄とMichiyoさんが駆けつけてくれた。同意書にサインするためだけに、わざわざ来なくても良いよ!と言ったのだけれど、兄は何かを感じて来てくれたようだ。
柾至と一緒に病院に着いたのは、午後10時過ぎ。談話室で、手術の説明があった。最初にCTの写真などを見せながら、私の状態を詳しく説明していた。そして、明日の手術の説明をしているときだった・・・。何だったのだろう。私の中で急に何かが変わった。突然、最初に言われた手術を受ける気になってきたのだ。時間をかけて管で出すよりも、ここは思い切って開いて、一気に出したほうが早いかもしれないと・・・。だったら、最初からOKすれば良かったのかもしれないけれど、あの時はとても受け入れる気にはならなかった。その時も兄たちは何も言わず、私の意見を尊重すると言ってくれていた。
・・・にも関わらず、私は突然この場で決断した。それには、二人が来てくれたことが大きかった。その意味を感じたのだ。一人ではない。傍にいてくれる。だから、例えリスクのある手術であっても、怖くないと思えた。きっと今なんだ。どうせするなら、もう一気にやってしまおう! (すごい心境の変化!?) 自分でも、この突然の決断には驚き。その直前にしていたリーディングのメッセージが浮かんでいた。
「突然の決断・大胆な行動・大きなチャンスで急速に動いていく・怖れはおさまり、救いの手が差し伸べられている・解放と復活・新しい形で成功し、現実化する・困難は終わる・・・」
このことだったのね。だったら、きっとうまく行くはず。そうよ、そうに違いない。だって、最善のことしか起こらないのだから。

 この三次元の世界で氾濫しているネガティブな情報とエネルギー。この世で生きている限り、どこへ行こうとも、それらを完全に避けることは出来ない。何もかもうまく行っている時に、信じることは容易い。でも、どんなにネガティブな状況の中にいても、自分を見失うことなく、常に中心を保ち、信念を貫いて行く。そして何よりも信頼する気持ちを失わない。今回のような最悪の状況の中でも、私にもその信念を保つことが出来るのかどうか・・・。その試しだったのです。何ものにも、どんなことが起こっても、影響されないだけの強さを持つために・・・。

 K先生にも、本当に感謝でした。お仕事とはいえ、こんな夜遅くにも関わらず、辛抱強く付き合ってくれて・・・。手術や輸血を拒否した時も、ちゃんと承諾書をサインするようになっていた。そのサインをした後に、今度は急に同意したりしてるから・・・。(ははは ^^;

 兄「輸血したって、Miyukiに悪い血が入るわけがない。それよりも、すごいパワーのある人の血が入って、もっと強くなったりして・・・。笑」 そうなのよね。自分の現実は自分で創る。自分で意図して、設定することだって出来るんだし、後はよろしくね〜!って、結果は宇宙にお任せすれば良いのよね。そのことも忘れていたわよ〜。思い出させてくれて、ありがとう!
 迷いや不安がなくなって、軽くなった。周りの人たちには、お世話かけたけれども。(輸血や手術を拒否していた時、先生や看護師さんたちは心配してくれていたそうです。) 遠回りしたようでも、自分の意思で動き、自分で気付いて、自分で決断する必要もあるから・・・。

8月 4日
 昨日の夜は、ほとんど眠れなかった。いろいろなことが、頭の中をよぎっていた。朝は、頭がボーッとしていた。(余計なことを考え過ぎないので、ちょうど良かったかも。^^) 昨日から絶食で、水が飲めないのが辛いな。午前中、兄たちが来て婦長さんも加わって、手術前のお話があった。
 この病院の看護師さんたちは、みんな素敵で、やっぱり白衣の天使なんだ〜!と感激していた。それもそのはず、婦長さんが素晴らしかった。最初に言葉を交わしただけで、それが伝わっていた。すらっとして素敵なだけでなく、気配りや心遣いが素晴らしい。私が手術を拒否していた時も、私の気持ちを理解してくれていた。
 手術担当の看護師さんも挨拶に来てくれた。またその人が、目がキラキラして、オーラの輝いた素敵な人! 「手術の間は、私がずっと傍に付いていますからね。」 手術前の不安を取り除こうとしてくれる、その温かさに、思わずうるっと涙が出てきた。この人も、天使が遣わしてくれたんだと素直に思えた。

 先に、病室で輸血が始まった。貧血で血管が細くなってしまい、見えなくなっていたので、毎日の点滴も大変だった。輸血の針は、それよりも太いと聞いて、ちゃんと入るのかだけが心配だった。(注射は何度しても苦手なの〜) それもスムーズに入ってくれた。(ほっ) 婦長さんが気を使って、輸血の血液バッグが目に入らないようにカバーしましょうかと言ってくれたけれど、もう大丈夫。その必要はなかった。(一度理解して受け入れたら、すっかり平気になった私。^^) 何も怖くはない。全てお任せ〜♪ それも、多くの人たちを通してのサポートがあるからこそ。
やっぱり兄たちに来てもらって良かった。そのおかげで決心出来たし、傍にいて見守ってくれていることが、どれだけ大きな支えになり、心強かったか。昨夜、私のためにカードを引いたら、またしても「Omega」のカードが出たそうだ! ユニコーンが翼を広げて、前足を高く掲げて祝福のポーズ! 「おめでとう!」 ありがとう〜☆

 午後2時スタート。兄がSPのスプレーで、私の周りをシュッシュッ。気分がスッキリして、クリアな空気になった。水が飲めなかったので、エネルギーの水分補給。さあ、準備はOK。行ってくるからね。さすがに、みんなと別れて手術室に入るときはドキドキした。(これがテレビでよく見た光景なのね・・・なんて思いながら・・・^^) そこへ、昨日挨拶してくれた看護師さんが来て、肩に手を置いてくれた。もう大丈夫。(^^)
麻酔のマスクを口にして、行ってきま〜す・・・。

 遠くで声が聞こえてきた。でも、しばらくの間、目は開けなかった。兄の声も聞こえた。終わったんだ・・・。麻酔で、まだ頭がグルグルしていた。病室に戻ったみたい。ベッドに移されたが、少しずつ意識が戻ると同時に、強い痛みがやってきた。「痛〜い!」 もう声を出さずにいられなかった。意識がしっかりしている時は、我慢出来ていたかもしれない。それが、ここでは出来なかった。これがもしかして、無意識の中での本当に感じていることだったのでは? 後で振り返って気付いた。今まで、どれだけ抑えていたのか・・・。

 時間が経ち、次第に気分も落ち着いて、意識もはっきりしてきた。その間、柾至や兄たちは静かに見守ってくれていた。手術は成功したと教えてくれた。メスを入れた途端に、待っていたかのように膿みが出てきたそうだ。(もし出て来なければ、大きく切らないといけなかった。)そのおかげで、切ったのは3cmぐらいで済んだ。出血も、ほとんどなかったそうだ。(大量の出血も予想されていた) とにかく大量の膿みが一気に出てきたらしく、先生たちも驚いたそうだ。最初にCTを見たときも、こんな大きな膿みは今まで見たことがないと言われていた。相当な痛みがあったはずだと言われていた。今まで前例がなかったので、最悪の状況も考えていたそうだった。
 おかげで予定よりも、かなり早く終わっていた。ありがとうございました・・・☆

 この日の夜、再び引いてくれたカードが、またまた「Omega」! これで連続3度目。本当に感謝です。手術している間に、病室を移動していた。部屋番号は、9号室。オメガのナンバー! もう完璧ですね。前の日、ほとんど眠れなかったおかげで、この夜はきついながらも眠ることが出来ていた。