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聖なる旅 



カナダ 2009 編



2009.12.16〜12.31
                                                                              

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 12月24日(後編)
 二つ目の目的も、予定していた時間に終わった。マイクは、この間にスパとサウナを利用してリフレッシュ。準備も整ったところで出発。もう一枚の「和」の奉納へ。場所は、冬至が明けてから見つけていた。教会にしようと思い、探し始めたところで最初にポーンと出てきた。サイトを開いて、瞬間的に「ここだ!」と思った。何に対してそう思ったのか、内なる声からの響きだった。

 再びブリッジのゲートをくぐり、走っていた道が「PANDORA.Av」だったことに気付いた。パンドラ!? この道は、港から入ったときも通っていた。 ここで、次のパンドラを開く・・・。

 迷うこともなく、スムーズに着いた。「CHRIST CHURCH CATEDRAL」 ヴィクトリアの景色にも溶け込んだ、威厳のある美しい外観。大聖堂として造られたのは1856年。かなり歴史も古い。現在の建物は13世紀のゴシック式で、1929年に献納されている。その後も再建されて、カナダの最も大きな教会の一つとされていた。

   

 ここで、午後4時からクリスマスの特別ミサが行われることを知った。時間的にも、私たちの予定とピッタリだった。着いたのは40分前。ミサに参加する人たちが、集まり始めた時間。入り口も重厚感があり、円形の窓は12の花弁模様に。

   

 ここも思っていたより、とても立派で荘厳な雰囲気だったので、またドキドキ感が募ってきた。それでも、やることはやらないと・・・。入ったところでは、女性スタッフの人たちが礼拝者たちを迎えていた。そこで、日本から奉納したいものがあることを伝えた。ミサが始まる前で、忙しいのはわかっていたけれど、このミサが始まる前に奉納したほうが良いと感じていた。そこに、正装した紳士的な男性が来て、奥に案内してくれることになった。その人は、しばらく北海道に住んでいたことがあるという。(!) それで、私たちの姿に気付いて来てくれたみたい。まだ何も詳しい説明はしていなかったので、いきなり良いのかしらと思ったのだけれど。その人がフレンドリーに話し掛けてくれたので、最初の緊張感がほぐれた。

 関係者しか入れないと思われるお部屋では、準備している女性がいた。その人は、司祭さまをアシストしている人だった。別室で準備している司祭さまを呼んでくれることになった。待っている間もドキドキ。何より、ミサの前の忙しい時であることが申し訳なく思っていた。・・・
 そして、司祭さまの登場。「和」の活動の冊子が作られていて、写真なども掲載されていたので、それを見せながらマイクにも通訳をしてもらった。COP#15で紹介されたことが英語で書かれていたので、分かりやすかったと思う。快く受け取って頂くことになり、ミサにも参加したかったので、終わってからもう一度会うことになった。(ほ〜っ。)

 本堂の礼拝堂も素晴らしい。両側の壁には、数世紀前からの作品や、12弟子を祝福しているステンドガラスなどが掛けられている。入り口横の洗礼室の白い鳩は、まだ窓ガラスが入っていないとき、洗礼が始まると同時に、白い鳩が飛び込んで部屋を一回りし、式が終わるまで棚の上に止まり、その後飛び去って、青空へと消えていったという伝説を物語っていた。 ・・・ これも白い鳩のミラクルですね。
 正面の聖壇奥には、主教の紋章がついた主教の椅子。その前には、テュウクスベリーから寄贈された大きな十字架。(イギリスのカンタベリ大聖堂にある十字架と同じ) 後ろを振り向くと、51列3000以上のパイプを持つパイプオルガン。大聖堂に美しく響き渡るこの音が、完全に消えるまで、数秒は掛かるという。 その上にある窓には、聖ヨハネと王としてのキリスト。 (写真は、ミサが終わった後に撮ったもの)

   

 そして、時間になってミサが始まった。私たちは前方に座っていたけれど、その頃には礼拝者で埋め尽くされていた。始まりのための賛美歌が、聖歌隊によって唄われた。美しい歌声が、荘厳なパイプオルガンと共に響き渡った。その時点ですでに、胸がいっぱいになってきた。

 キャンドルの火が灯され、祈りの言葉へ。これまでも各地の教会で、参加させて頂いていた。ペルーでも、偶然クリスマスのミサに参加したことがある。(2002ペルー編 Page 6) それぞれに特徴があって、素晴らしかった。言葉がわからなくても、その祈りと包まれている光は、感じることが出来ていた。
 この大聖堂では、全員にミサの行程が書かれた冊子が配られていた。丁寧に、一緒に唱える言葉や歌が書かれている。そのおかげで、私たちもみんなと一緒に歌い、祈りを唱えることが出来たのです。 それは本当に有難く、素晴らしく、感動的だった。みんなと一つになっていることを、充分に味わうことが出来たから。・・・

 先ほどの司祭さまが、子供たちを前に集めて、マペットを使いながらレッスンやゲームをしていて、私たちも楽しみながら観ていた。その後も、祈りと歌が続き、聖餐の儀式が始まった。聖壇の前へ並び、順番に輪になって膝をついた。一人ひとりに祈りながら、キリストの肉体となるホスチア(薄いウエハースのようなもの)を差し出し、血液となる赤ワインを口に注いでいく。聖餐式も何度か参加していたけれど、この時に受けた感覚には、これまでとは違う強いものがあった。 ホスチアを口に入れ、赤ワインを含ませて頂きながら、「Jesus’s Blood.」と言われたとき、全身に電流が走ったようになった。そして、その赤ワイン(Jesus’s Blood)が、ゆっくりと身体の中に深く染み渡っていくのが感じられた。・・・(!)

 渡されていたキャンドルに、火を灯していく。隣の人から、その隣の人へと、火を繋いでいく。礼拝堂のライトが消され、キャンドルの灯りだけになった。そして、「Silent Night (きよしこの夜)」が流れてきた。その神聖な炎を眺めながら唄い始めたとき、胸の奥から込み上がって来て、涙が溢れてきた。

Silent night, holy night!
Son of God love's pure light.
Radiant beams from Thy holy face
With dawn of redeeming grace,
Jesus Lord, at Thy birth.
Jesus Lord, at Thy birth.

清し この夜 御子の笑みに
恵みの御代(みよ)の 朝(あした)の光
輝けり ほがらかに

 私は、特にこの三番目の歌詞が好きだった。少し前に観ていた「マリア」の映画で、聖なる夜にイエス様が誕生したときのシーンが浮かんでいた。(エジプト編 Page 26) 

 ミサの冊子の表紙には、キリストの降臨を示した 「Star of Bethlehem」 を象徴とした光が、描かれていたのでした。聖壇の十字架は、その星の形にもなっていた。
 ・・・ そして気付いた。ベツレヘムの星もエイトスターで表わされていたことを。(!) そこで11月に、持っていた5つのエイトスター全てを、「キリスト意識」レベルにしたことが、私の中で一つに繋がった。


 一緒に唄った賛美歌の中には、ベツレヘムでの誕生を祝福するものもあった。(115番)

  O little town of Bethlehem
 how still we see thee lie !
 Above thy deep and dreamless sleep
 the silent stars go by:
 yet in thy dark streets shineth
 the everlasting Light;
 the hopes and fears of all the years
 are met in thee to-night

 For Chirst is born of Mary;
 and, gathered all above,
 while mortals sleep. the angels keep
 their watch of wondering love,
 O morning stars, together
 proclaim the holy birth,
 And praises sing to God the King,
 And peace to all the earth.


  ああベツレヘムよ などか独(ひと)り
  星のみ匂(にお)いて 深く眠る
  知らずや、今宵(こよい) 暗き空に
  とこよの光の 照りわたるを

  人みな眠りて 知らぬ間にぞ
  御子(みこ)なるキリスト 生まれ給う
  朝(あした)の星よ 歌いまつれ
  「神には御栄え 地に平和」と

 礼拝堂の照明がついて、それぞれのキャンドルを吹き消した。そして、周りの人たちと「Peace with you.」と声を掛けながら、握手していった。その後で、また自然と涙が溢れてきた。・・・ Many Blessings

   

 この聖なる夜に、美しいヴィクトリアの素晴らしい大聖堂で、ミサの儀式に参加させて頂いたこと。私にとっては、それが何よりの祝福に感じられた。イエス様の深い愛を分けて頂いたように感じられて・・・☆

 ミサが終わって、みなさんと挨拶をされている司祭さまを待つ間、回廊をゆっくり一回りしていた。その中に、比較的新しいものと思われる絵があった。イエスさまが、十字架ではなく、重い地球を肩に背負っている。・・・ その重荷は、本来はこの世にいる私たちが負うべきもの。救世主や特定の人たちだけに任せるのではなく、この地球に住んでいる私たち全員の責任として。

 司祭さまも、私たちを探して下さっていた。この絵のことは、教会の冊子の中でも紹介したいと言って下さり、うれしかった。
 
   

 せっかくクリスマスをカナダで過ごすのだから、どこかの教会で祈りたいと思っていた。そこで「和」の奉納をすることになったので、クリスマスイヴの日に、教会へ奉納出来ればと思っていた。それらが、ここで全て叶ったのですね。「41」の数霊が示すように、全て導かれていた。 何もかもが、最善の状態で進んでいると思えた。 私は「魔女の宅急便」になって(笑)、届けさせて頂いただけだったけれど、そのおかげで神さまの祝福を感じることが出来た。そのことに心から感謝した ☆ 

 ここでまた、ほ〜っと一息。満たされた気持ちで大聖堂を出て、お祝いも兼ねてお楽しみタイムへ。 (イエ〜イ♪)

 向かうは、ブッチャートガーデンだよ〜。ヴィクトリアで一番人気の場所。20ヘクタールにも及ぶ広大な庭園に、四季折々の花や植物が咲き乱れている。ここも、いつかは訪れたいと思っていた。冬の時期は、お花の種類が限られてくるけれど、クリスマスシーズンだけは別。この時期だけ限定の、特別なイルミネーションが用意されているのです〜。そのことを知って、この日に行くのがベストだと思っていた。
 日も暮れて、ちょうど良い時間。駐車場に近づいたところで、渋滞になった。あらあら、みんな考えることは同じなのね。(^^) それでも、駐車場はかなり広く作られているようで、思ったよりも早く入れた。目印になるように、各ブロック毎にアニマルの絵が立っていた。私たちのところはというと・・・ ジャ〜ン! タツノオトシゴだった。つまり、龍の子供ちゃんです。(うふふ)

 この時間になると、さすがに冷え込んでくるので、まずは何か温まるものを。ブルーポピーレストランへ入り、クラムチャウダーとトマトベースのシーフードブイヨン。どちらも、スープになっちゃったけど。(笑) すぐ横で、子供たちを交えたマジックショーも始まった。 ポインセチアの花が、造花と思えるくらいに色鮮やか。 珍しいピンク色も可愛い。
 
   

 隣には、素敵なグリーンハウス。

   

 ミニステージでは、楽しいクリスマスソング。では、お庭を散策しようかな。デジカメでは、うまく映らなくて残念だけれど、建物や遊歩道はキラキラとライトアップされていた。・・・ 光が降っているみたいに。
 
   

 牛さんを真ん中に、女神さまたちがダンスしているよ。(うふっ) またまたトーテムポールも登場。

   

 薔薇模様のメリーゴーランド(Rose Carousel)もあって乗りたかったけれど、かなりの長い列だったので諦めた。外に出たら、一人メリーゴーランドがあったので、それに乗って気分を味わったり。(笑)

   

 光のゲートや、白鳥さんの池があったり、噴水のショーも。ミニステージでは、楽しいバンド演奏。・・・ 写真には、白いモクモクが。(!?) 

   

 ギフトショップも覗いてみた。可愛いグッズもたくさん。そこで、立体的に浮かび上がっている栞を発見。その中に、金龍さんもいたりして。・・・ ちゃんと白い玉も持っているよ。(ふふふ) 買ったのは、ガーデンの絵が入ったマウスパッド。これも、ちょうど買い換えたかったので。(またまた実用的。^^) 
 そこで、温かいアップルサイダー(天然100%のりんご果汁)を試飲させてくれた。それが、またおいしいこと! シナモンのスパイスがほんのり効いていて、思わず感動しちゃった。 そういえばカナダに住んでいたときに、アップルサイダーのファクトリーに遊びに行ったことがあったね♪
 ライトアップは、さすがにハウステンボスには敵わなかったけれど(^^)、精霊さんが集う自然の中を、お散歩出来て楽しめた。 春や夏のお花が咲き乱れている頃に、またゆっくり訪れたいな〜♪

 ホテルのお部屋に帰ると、チョコレートの詰め合わせが入ったミニボックスが。(!?) それに、クリスマスのカードが添えられている。ホテルからのサービスみたい。カードは、クリスマスハットを被ったスタッフの写真で、中にメッセージが書かれていた。それも、スタッフみんなの直筆サインまで。 まあまあ♪ この心配りが、何ともうれしいですね〜。海外のホテルでは、ちょっと珍しいぐらい。このホテルにして、正解だったのね。何より、「和」の儀式をするには最適の場所だった。・・・ それも、宇宙のプラン通りだったのでしょうが。(ふふふ) 

 せっかくなので、もっとイヴの夜を楽しもうということで、ラウンジに行くことに。ホットドリンクが自由に飲めるようになっていて、何かと思ったらアップルサイダーだった。あのおいしさが忘れられなかったのだ。それで、二人がラウンジのバーで飲んでいる間、私は暖炉の火の前に座って、アップルサイダーを飲みながら、しばらくパソコンをしていた。無線LANが繋がっていて、これも有難し。 ・・・何から何まで。(^^) 

 しばらくして、私もバーへ。二人も飲み物を楽しんでいたので、私も珍しくカクテルを飲んでみることに。スタッフのきれいなお姉さんに、フルーティでアルコール度の低いものを教えてもらった。それが、またおいしくて♪ 海の夜景がバックで、雰囲気も良かったので、尚更そう感じたのかも。ふわ〜っとして、とっても良い気分。(うふっ) たまには、こうして楽しむのも良いね〜。な〜んてカクテル一杯で、すっかり解放された感じになっていた。(ほほほ) 

   

 部屋の窓から見える夜景も、きれいだった。 その夜景を眺めながら、ベッドの中へ。 こうして今年は、ハート満たされるクリスマスイヴ ー 聖なる夜を、過ごせたのでした ☆